厚生年金保険法令和5年度第1問
令和5年度 第1問 解説
問題文
▼ 次の問いに答えてください。 〔問 1〕 厚生年金保険法第26条に規定する3歳に満たない子を養育する被保険者等の標準報酬月額の特例(以下本問において「本特例」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 (出典)第55回(令和5年度)社会保険労務士試験 択一式 厚生年金保険法 問1/全国社会保険労務士会連合会試験センター
A本特例についての実施機関に対する申出は、第1号厚生年金被保険者又は第4号厚生年金被保険者はその使用される事業所の事業主を経由して行い、第2号厚生年金被保険者又は第3号厚生年金被保険者は事業主を経由せずに行う。正解
B本特例が適用される場合には、老齢厚生年金の額の計算のみならず、保険料額の計算に当たっても、実際の標準報酬月額ではなく、従前標準報酬月額が用いられる。
C甲は、第1号厚生年金被保険者であったが、令和4年5月1日に被保険者資格を喪失した。その後、令和5年6月15日に3歳に満たない子の養育を開始した。更に、令和5年7月1日に再び第1号厚生年金被保険者の被保険者資格を取得した。この場合、本特例は適用される。
D第1子の育児休業終了による職場復帰後に本特例が適用された被保険者乙の従前標準報酬月額は30万円であったが、育児休業等終了時改定に該当し標準報酬月額は24万円に改定された。その後、乙は第2子の出産のため厚生年金保険法第81条の2の2第1項の適用を受ける産前産後休業を取得し、第2子を出産し産後休業終了後に職場復帰したため第2子の養育に係る本特例の申出を行った。第2子の養育に係る本特例が適用された場合、被保険者乙の従前標準報酬月額は24万円である。
E本特例の適用を受けている被保険者の養育する第1子が満3歳に達する前に第2子の養育が始まり、この第2子の養育にも本特例の適用を受ける場合は、第1子の養育に係る本特例の適用期間は、第2子が3歳に達した日の翌日の属する月の前月までとなる。
解説
正答はA。養育期間の特例の申出は、第1号厚生年金被保険者と第4号厚生年金被保険者は事業主を経由して行い、第2号・第3号厚生年金被保険者は事業主を経由せずに行います。 Bは誤り。この特例で従前標準報酬月額が使われるのは年金額の計算のときだけです。保険料は実際の標準報酬月額で計算します。「保険料は下がったまま安く、年金額は下がる前の高いほうで計算する」のがこの特例の値打ちです。 Cは誤り。養育開始月の前月に被保険者でない場合は、その月前1年以内の被保険者であった月の標準報酬月額を使いますが、甲は令和4年4月までしか被保険者でなく、令和5年5月から1年さかのぼっても該当する月がありません。特例は適用されません。 Dは誤り。第1子について特例が適用されている間は従前標準報酬月額30万円が用いられているので、第2子の養育開始月の前月の標準報酬月額もその30万円になります。 Eは誤り。第1子の特例の適用期間は、第2子の養育を開始した月の前月までです。第2子が3歳に達するまで第1子の分が続くわけではありません。 ▶ テキスト: 厚生年金保険法「休業終了時の改定と養育期間の特例」
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