令和7年度 第10問 解説
問題文
▼ 次の問いに答えてください。 〔問 10〕 厚生年金保険法に関する次のアからオの記述のうち、正しいものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。 ア 障害手当金の受給権者であって、当該障害に係る障害認定日において2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る当該障害手当金の支給に関する事務は、当該障害に係る障害認定日における被保険者の種別に応じて、厚生年金保険法第2条の5第1項各号に定める実施機関が行う。 イ 実施機関は、必要があると認めるときは、障害等級に該当する程度の障害の状態にあることにより、年金たる保険給付の受給権を有し、又は厚生年金保険法第44条第1項の規定によりその者について加給年金額の加算が行われている子に対して、その指定する医師の診断を受けるべきことを命じ又は当該職員をしてこれらの者の障害の状態を診断させることができる。 ウ 遺族厚生年金(その受給権者が65歳に達しているものに限る。)は、その受給権者が老齢厚生年金の受給権を有するとき、当該老齢厚生年金の額に相当する部分の支給が停止される。なお、加給年金額が加算された老齢厚生年金についてもこの規定が適用されるため、加給年金額に相当する部分も含めて、当該遺族厚生年金は支給が停止される。 エ 遺族厚生年金の受給権を取得した当時30歳未満の妻が、当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく遺族基礎年金の受給権を取得しない場合、当該遺族厚生年金の受給権を取得した日から起算して3年を経過したときに遺族厚生年金の受給権は消滅する。 オ 事業主が、正当な理由がなく、厚生年金保険法第27条の規定に違反して、被保険者(70歳以上の使用される者を含む。)の資格の取得及び喪失(70歳以上の使用される者にあっては、厚生労働省令で定める要件に該当するに至った日及び当該要件に該当しなくなった日)並びに報酬月額及び賞与額に関する事項について、厚生労働大臣に届け出なければならないにもかかわらず、これを届出せず又は虚偽の届出をした場合は、6か月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処せられる。 (出典)第57回(令和7年度)社会保険労務士試験 択一式 厚生年金保険法 問10/全国社会保険労務士会連合会試験センター
解説
正しいものの組合せを選ぶ問題で、正答はD(イとオ)。 イは正しい。実施機関は、必要があると認めるときは、障害の状態にあることで受給権を有する者や加算の対象となっている子に対し、指定する医師の診断を受けるべきことを命ずることができます。 オは正しい。事業主が正当な理由なく資格の得喪や報酬月額等の届出をせず、または虚偽の届出をしたときは、6か月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金です。 アは誤り。2以上の種別の被保険者期間を有する者の障害手当金の事務を行う実施機関は、障害認定日ではなく初診日における被保険者の種別で決まります。障害給付は初診日で所管が決まるのが原則です。 ウは誤り。65歳以上で遺族厚生年金と老齢厚生年金の受給権があるときに支給停止されるのは、老齢厚生年金の額に相当する部分ですが、加給年金額に相当する部分は含みません。 エは誤り。30歳未満の妻で遺族基礎年金の受給権を取得しない場合、遺族厚生年金の受給権は取得した日から起算して5年を経過したときに消滅します。3年ではありません。 ▶ テキスト: 厚生年金保険法「2以上の種別の特例と給付制限」「遺族厚生年金の支給停止と失権」「不服申立て・時効・罰則」
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