労働基準法令和2年度第1問
令和2年度 第1問 解説
問題文
▼ 次の問いに答えてください。 〔問 1〕 労働基準法第10条に定める使用者等の定義に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 (出典)第52回(令和2年度)社会保険労務士試験 択一式 労働基準法及び労働安全衛生法 問1/全国社会保険労務士会連合会試験センター
A「事業主」とは、その事業の経営の経営主体をいい、個人企業にあってはその企業主個人、株式会社の場合は、その代表取締役をいう。
B事業における業務を行うための体制が、課及びその下部組織としての係で構成され、各組織の管理者として課長及び係長が配置されている場合、組織系列において係長は課長の配下になることから、係長に与えられている責任と権限の有無にかかわらず、係長が「使用者」になることはない。
C事業における業務を行うための体制としていくつかの課が設置され、課が所掌する日常業務の大半が課長権限で行われていれば、課長がたまたま事業主等の上位者から権限外の事項について命令を受けて単にその命令を部下に伝達しただけであっても、その伝達は課長が使用者として行ったこととされる。
D下請負人が、その雇用する労働者の労働力を自ら直接利用するとともに、当該業務を自己の業務として相手方(注文主)から独立して処理するものである限り、注文主と請負関係にあると認められるから、自然人である下請負人が、たとえ作業に従事することがあっても、労働基準法第9条の労働者ではなく、同法第10条にいう事業主である。正解
E派遣労働者が派遣先の指揮命令を受けて労働する場合、その派遣中の労働に関する派遣労働者の使用者は、当該派遣労働者を送り出した派遣元の管理責任者であって、当該派遣先における指揮命令権者は使用者にはならない。
解説
正答はD。自分の雇う労働者の労働力を直接使い、注文主から独立して業務を処理している下請負人は、自ら作業に従事することがあっても労働者ではなく事業主です。 Aは誤り。「事業主」は、個人企業なら企業主個人、法人なら法人そのものです。代表取締役ではありません。 Bは誤り。係長であっても、責任と権限が与えられていれば使用者になります。 Cは誤り。上位者の命令を単に部下へ伝達しただけの者は、その事項について使用者にはなりません。 Eは誤り。派遣中の労働者については、労働時間など一定の事項は派遣先の指揮命令者も使用者となります。 ▶ テキスト: 労働基準法「適用範囲と用語の定義」
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