労働基準法令和3年度第2問
令和3年度 第2問 解説
問題文
▼ 次の問いに答えてください。 〔問 2〕 労働基準法に定める労働契約及び年次有給休暇等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 (出典)第53回(令和3年度)社会保険労務士試験 択一式 労働基準法及び労働安全衛生法 問2/全国社会保険労務士会連合会試験センター
A労働基準法第14条にいう「一定の事業の完了に必要な期間を定める」労働契約については、3年(同条第1項の各号のいずれかに該当する労働契約にあっては、5年)を超える期間について締結することが可能であるが、その場合には、その事業が有期的事業であることが客観的に明らかであり、その事業の終期までの期間を定める契約であることが必要である。正解
B労働契約の締結の際に、使用者が労働者に書面により明示すべき「就業の場所及び従事すべき業務に関する事項」について、労働者にとって予期せぬ不利益を避けるため、将来就業する可能性のある場所や、将来従事させる可能性のある業務を併せ、網羅的に明示しなければならない。
C労働基準法第17条にいう「労働することを条件とする前貸の債権」には、労働者が使用者から人的信用に基づいて受ける金融や賃金の前払いのような弁済期の繰上げ等で明らかに身分的拘束を伴わないものも含まれる。
D使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者の意見聴取をした上で、就業規則に、労働契約に附随することなく、労働者の任意になす貯蓄金をその委託を受けて管理する契約をすることができる旨を記載し、当該就業規則を行政官庁に届け出ることにより、労働契約に附随することなく、労働者の任意になす貯蓄金をその委託を受けて管理する契約をすることができる。
E労働基準法第39条に従って、労働者が日を単位とする有給休暇を請求したとき、使用者は時季変更権を行使して、日単位による取得の請求を時間単位に変更することができる。
解説
正答はA。「一定の事業の完了に必要な期間を定める」労働契約は3年(一定の場合は5年)の上限を超えられますが、そのためには、その事業が有期的であることが客観的に明らかで、終期までの期間を定める契約でなければなりません。 Bは誤り。就業場所・業務の明示は「雇入れ直後」のものを示せば足り、将来の可能性まで網羅的に示す必要はありません。(令和6年4月からは、これに加えて「変更の範囲」の明示が必要になっています。) Cは誤り。17条の前借金は身分的拘束を伴うものが対象で、明らかに身分的拘束を伴わない前払いは含みません。 Dは誤り。任意貯蓄金の管理には労使協定の締結と届出が必要です。就業規則の記載と届出では代えられません。 Eは誤り。時季変更権は「時季」を変えるものであって、日単位の請求を時間単位に変えることはできません。 ▶ テキスト: 労働基準法「労働契約の締結と終了」「年次有給休暇」
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