就業前に必要な教育と資格
安全衛生教育には3つの類型があります。全員に必要なもの、危険な業務に就く人に必要なもの、そして現場のリーダーに必要なもの。
試験でいちばん問われるのは「どの業種・どの業務が対象か」です。特に職長教育は対象業種が6つに限られており、そこに載っていない業種を混ぜた選択肢が定番の出題パターンになっています。
簡単にいうと
この教育だけは、どんな会社でも、どんな仕事でも必要です。例外がありません。
事業者は、事業の種類及び業務の内容を問わず、労働者を雇い入れたときは、その従事する業務に関する安全又は衛生のための教育を行わなければなりません。この対象には臨時に雇い入れる労働者も含まれます。
作業内容を変更したときも同じ教育が必要です。配置転換で扱う機械や薬品が変われば、新たな危険にさらされるからです。
教育の内容は、機械等・原材料等の危険性又は有害性及びこれらの取扱い方法に関すること、作業手順に関することなど8つの事項が定められています。
派遣労働者についての扱いも押さえておきましょう。
・雇入れ時の教育 ― 派遣元事業者が行う
・作業内容変更時の教育 ― 派遣元及び派遣先事業者の双方が行う
そしてすべての安全衛生教育に共通するルールとして、教育が法定時間外に行われた場合には、事業者は割増賃金を支払わなければなりません。教育は業務であり、無給の自己研鑽ではない、という考え方です。この点は特別教育・職長教育でも同じです。
具体例
コンビニのアルバイトとして採用されたゆうたさんにも、雇入れ時教育は必要です。その後、店内調理の担当に変わったときは作業内容変更時の教育を行います。教育を閉店後の時間外に行ったなら、その時間分の割増賃金が発生します。
試験のポイント
簡単にいうと
「その仕事に就かせるなら、先にこれを教えなさい」という業務ごとの教育です。
事業者は、危険又は有害な業務に労働者を就かせるときは、その業務に関する安全又は衛生のための特別の教育を行わなければなりません。
対象業務には次のようなものがあります。
・動力プレスの金型、シャーの刃部又はプレス機械若しくはシャーの安全装置等の取付け、取外し又は調整の業務
・アーク溶接等の業務
・最大荷重1トン未満のフォークリフト、ショベルローダー、フォークローダーの運転(道路上を走行させる運転を除く)の業務
・小型ボイラーの取扱いの業務
・つり上げ荷重が5トン未満のクレーン(移動式クレーンを除く)、デリックの運転の業務
・つり上げ荷重が1トン未満の移動式クレーンの運転(道路上を走行させる運転を除く)の業務
・廃棄物の焼却施設に設置された廃棄物焼却炉等の設備の保守点検等の業務
手続面では、事業者は特別教育を行ったときに受講者・科目等の記録を作成し、3年間保存しなければなりません。
簡単にいうと
ここが最頻出。載っていない業種を混ぜた選択肢が繰り返し出ています。
職長とは、現場における作業ごとのリーダーのことです。事業者は、新たに職務に就くこととなった職長に対して、作業方法の決定及び労働者の配置に関することなどについて安全衛生教育を行わなければなりません。
重要なのは、この義務が課される業種が次の6つに限られていることです。
・建設業
・製造業(一定の業種を除く)
・電気業
・ガス業
・自動車整備業
・機械修理業
試験では「運送業の事業者は、新たに職務に就く職長に対して安全衛生教育を行わなければならない」という誤りの選択肢が出題されたことがあります。運送業はこの6業種に入っていません。総括安全衛生管理者や安全管理者の業種一覧には運送業や清掃業が含まれているため、つい引きずられてしまうところです。職長教育の6業種は独立したリストとして覚えてください。
もう1つの頻出ポイントは、作業主任者が職長教育の対象外とされていることです。作業主任者はすでに免許や技能講習で専門性を担保されているため、重ねて職長教育を求めていません。
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具体例
物流倉庫で最大荷重0.9トンのフォークリフトを動かすことになったみさきさんには、特別教育が必要です。派遣スタッフであれば、教育を行うのは派遣先である倉庫の運営会社になります。
試験のポイント
具体例
自動車整備工場で新しく班長になったたけるさんには職長教育が必要です。同じ会社でも、運送部門の配車リーダーには職長教育の義務がありません。
試験のポイント
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