計画・監督と派遣への適用
この節で扱うのは「計画」に関する2つのグループです。1つは災害を起こしてしまった事業者に作らせる改善計画、もう1つは危険な工事や設備を始める前に出させる届出です。
どちらも、誰に対して・誰が・いつまでにという3点セットで問われます。特に届出は30日前と14日前、そして届出先が労働基準監督署長か厚生労働大臣かで組み合わせが変わるので、表で覚えるのが確実です。
簡単にいうと
重大な事故を繰り返した会社には、国が直接、改善計画の作成を指示します。
改善計画には2種類あります。
・特別安全衛生改善計画
過去に労働安全衛生法違反によって死亡事故等の重大な労働災害を起こした事業者が、3年以内に同社の別の事業場で同様の労働災害を起こした場合には、厚生労働大臣は特別安全衛生改善計画の作成を指示することができます。
1つの事業場の問題ではなく、企業全体の安全管理の姿勢に問題があると見て、会社単位で改善を求める仕組みです。
なお、特別安全衛生改善計画を作成しようとする場合には、事業主は、労働者の過半数を代表する者等の意見を聴かなければなりません。
ここでいう重大な労働災害とは、労働者が死亡した災害、又は労働者が負傷し若しくは疾病にかかったことにより労災保険法の障害等級第1級から第7級までの身体障害が生じた、若しくは生じるおそれのある災害をいいます。
・安全衛生改善計画
上記以外のケースにおいて、都道府県労働局長は、労働災害の防止を図るため総合的な改善措置を講ずる必要があると認めるときは、事業者に対し、安全衛生改善計画の作成を指示することができます。
2つの違いは、指示する者が厚生労働大臣か都道府県労働局長かという点です。より重い状況ほど上位の行政庁が出てくる、と押さえておけば取り違えません。
具体例
同じ会社の工場で死亡事故が起き、その2年後に別の工場でも同種の死亡事故が起きた場合、厚生労働大臣が特別安全衛生改善計画の作成を指示することがあります。作成にあたっては、労働者の過半数代表者等の意見を聴きます。
試験のポイント
簡単にいうと
危ない設備や工事は、始める前に届け出ます。3種類の組み合わせを表で覚えましょう。
計画の届出には3つの種類があります。
・危険有害な作業を必要とする機械等に係る届出
事業者は、危険有害作業を必要とする機械等(例えば特定機械等)を設置し、若しくは移転し、又はこれらの主要構造部分を変更しようとする場合には、その計画を、工事の開始の日の30日前までに、労働基準監督署長に届け出なければなりません。
この届出には免除制度があります。一定の基準を満たした事業者については、所轄労働基準監督署長の認定を受けることにより、届出義務が免除されます。3つの届出のうち、認定による免除があるのはこれだけです。
・特に大規模な建設業の仕事の計画に係る届出
建設業に属する事業の仕事のうち重大な労働災害を生ずる恐れがある特に大規模な仕事(例えば高さが300メートル以上の塔の建設の仕事など)を開始しようとする場合、事業者は、その仕事の計画を、仕事の開始日の30日前までに厚生労働大臣に届け出なければなりません。
・建設業及び土石採取業の仕事の計画に係る届出
事業者は、建設業(上記の特に大規模な仕事を除く)及び土石採取業に属する事業の仕事を開始しようとするときは、その計画を当該仕事の開始日の14日前までに、労働基準監督署長に届け出なければなりません。
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具体例
つり上げ荷重10トンの天井クレーンを工場に設置するなら、工事開始の30日前までに労働基準監督署長へ届け出ます。一般的なビルの建設工事を始めるなら、開始の14日前までに労働基準監督署長へ届け出ます。
試験のポイント
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