健康の保持増進
健康を守る仕組みは、人を診る前に「場を測る」ところから始まります。有害な物質がどれだけ空気中にあるのかを測り、結果に応じて手を打つのが作業環境測定です。
出題の中心は、3つの管理区分でそれぞれ何をしなければならないか、そして測定結果を何年保存するかの2点です。数字が多いので、原則と例外を分けて覚えましょう。
簡単にいうと
対策を打つには、まず今どうなっているかを知る必要があります。
快適な職場環境を形成するためには、事業者が作業環境の現状を正確に把握する必要があります。
そこで事業者は、有害な業務を行う屋内作業場等について、必要な作業環境測定を行い、及びその結果を記録しておかなければなりません。
測定の対象になるのは、粉じんや有機溶剤、特定化学物質、放射線などを扱う一定の作業場です。すべての職場で必要になるわけではなく、政令で定められた作業場に限られます。
測定して記録するところまでが第一段階、その結果を評価して対応するところが第二段階です。次のテーマで見ていきます。
具体例
金属部品の研磨を行う屋内作業場では、空気中の粉じん濃度を定期に測定し、その結果を記録しておく必要があります。
試験のポイント
簡単にいうと
測って終わりではありません。結果は3段階に区分され、段階ごとに義務の重さが変わります。
測定を実施した作業場は、結果の評価に応じて3つの管理区分に分けられ、それぞれの区分に応じた事後措置がとられます。
・第1管理区分 ― 作業環境中のほとんどの場所で有害物濃度が管理濃度を超えない状態です。特別な事後措置は義務付けられていません。
・第2管理区分 ― 有害物濃度の平均が管理濃度を超えない状態です。作業環境を改善するため必要な措置を講ずるよう努めなければなりません。
・第3管理区分 ― 有害物濃度の平均が管理濃度を超える状態です。直ちに、作業環境を改善するため必要な措置を講じ、当該場所の管理区分が第1管理区分又は第2管理区分となるようにしなければなりません。
語尾の違いが試験のポイントです。第2管理区分は「努めなければならない」という努力義務、第3管理区分は「直ちに……しなければならない」という義務です。第3管理区分で努力義務にとどめた選択肢が出たら誤りだと判断できます。
また、第3管理区分で求められるゴールは「第1管理区分になるまで」ではなく「第1管理区分又は第2管理区分となるように」という点も確認しておきましょう。
具体例
簡単にいうと
3年・7年・30年・40年。健康被害が出るまでの時間の長さが、そのまま保存年数になっています。
作業環境測定の評価結果の記録は、原則として3年間保存しなければなりません。
ただし、扱う物質によっては大幅に長い保存が求められます。
・土石等の粉じんの測定 ― 7年
・一部の特定化学物質の測定 ― 30年
・石綿の測定 ― 40年
年数が伸びる理由は、健康障害が現れるまでの潜伏期間の長さにあります。じん肺や石綿による中皮腫は、ばく露から発症までに数十年かかることがあります。その時点で「どんな環境で働いていたか」を証明できなければ、労災の認定も救済もできません。
この理屈が分かっていれば、石綿が最も長い40年であることは自然に覚えられます。
具体例
解体工事で石綿を扱う事業場では、測定の評価結果を40年間保存します。何十年も後に元従業員が中皮腫を発症したとき、当時のばく露状況を示す資料になるからです。
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試験のポイント
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