機械と危険有害物の規制
ボイラーやクレーンのように、壊れたときの被害が大きい機械には、作る前・置いたとき・使っている間の3段階で網がかけられています。
混同しやすいのが「許可」と「検査」、そして「定期自主検査」と「特定自主検査」です。誰の許可か、誰の検査か、誰にやらせるのか。主体を意識しながら整理していきましょう。
簡単にいうと
まずは「どれが特定機械等なのか」。トン数の数字がそのまま出題されます。
特定機械等を製造しようとする者は、あらかじめ、都道府県労働局長の許可を受けなければなりません。
特定機械等とは、具体的に次のものをいいます。
・ボイラー(小型ボイラー等を除く)
・第一種圧力容器(小型圧力容器等を除く)
・つり上げ荷重が3トン以上のクレーン(スタッカー式クレーンは1トン以上)
・つり上げ荷重が3トン以上の移動式クレーン
・つり上げ荷重が2トン以上のデリック
・積載荷重が1トン以上のエレベーター(簡易リフト・建設用リフトを除く)
・ガイドレールの高さが18メートル以上の建設用リフト(積載荷重が0.25トン未満のものを除く)
・ゴンドラ
クレーンとデリックで基準が違う点、スタッカー式クレーンだけ1トンである点が引っかけどころです。
逆に、この一覧に載っていないものは特定機械等ではありません。試験では「フォークリフトは製造しようとする者があらかじめ都道府県労働局長の許可を受けなければならない」という誤りの選択肢が出題されたことがあります。フォークリフトは特定機械等に含まれていないので、製造許可の対象外です。
具体例
つり上げ荷重5トンの天井クレーンを製造するメーカーは、着手前に都道府県労働局長の許可を受ける必要があります。つり上げ荷重2トンのクレーンであれば3トンに満たないので、許可は不要です。
試験のポイント
簡単にいうと
検査は2回。作ったときと、据え付けたとき。相手が違うので入れ替え問題に注意。
特定機械等には、2つの場面で検査があります。
1つ目は製造時の検査です。特定機械等を製造した者は、都道府県労働局長の検査を受けなければなりません。ただし、その特定機械等が特別特定機械等であるときは、登録製造時等検査機関の検査を受けることになります。特別特定機械等とは、ボイラー(小型ボイラーを除く)及び第一種圧力容器(小型圧力容器を除く)のことです。
2つ目は設置時の検査です。特定機械等(移動式のものを除く)を設置した者は、労働基準監督署長の検査を受けなければなりません。移動式のものが除かれているのは、決まった場所に据え付けるわけではないからです。
どちらの検査も、合格した場合には検査証が交付されます。検査証には有効期間が定められています。
・ボイラー、第一種圧力容器、エレベーター、ゴンドラ ― 1年
・クレーン、移動式クレーン、デリック ― 2年
・建設用リフト ― 設置から廃止までの期間
建設用リフトだけ年数ではない点が目を引きます。工事期間中しか使わない設備なので、期間そのものが有効期間とされているわけです。
具体例
簡単にいうと
使い始めてからのチェックです。名前が似ている2つを、実施者で区別します。
機械等の安全を保つには、使用の過程で事業者が自主的に機能を点検し、異常を早期に発見して補修することが欠かせません。そこで安衛法は自主検査の制度を置いています。
まず定期自主検査です。事業者は、所定の機械等について定期に自主検査を行い、及びその結果を記録しておかなければなりません。
次に特定自主検査です。事業者は、定期自主検査のうち厚生労働省令で定める自主検査(=特定自主検査)を行うときは、次のいずれかに実施させなければなりません。
・その使用する労働者で一定の資格を有するもの
・厚生労働大臣若しくは都道府県労働局長の登録を受けた検査業者
つまり特定自主検査は、外部の検査業者に出すことも、社内の有資格者にやらせることもできます。試験では「特定自主検査は事業者が使用する労働者には実施させることが認められておらず、検査業者に実施させなければならない」という誤りの選択肢が出題されたことがあります。社内の有資格者でもよい、というのが正解です。
もう1つ注意点があります。特定機械等は特定自主検査の対象になっていません。名前が似ているので同じ枠だと思いがちですが、別の制度です。
具体例
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工場に新しいボイラーを据え付けた場合、製造したメーカーは登録製造時等検査機関の検査を、設置した事業者は労働基準監督署長の検査を受けます。交付されたボイラーの検査証は有効期間1年です。
試験のポイント
作業床の高さが2メートル以上の高所作業車は特定自主検査の対象です。所定の資格を持つ整備担当の社員に検査させても、登録を受けた検査業者に依頼しても、どちらでも構いません。
試験のポイント
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