遺族基礎年金
遺族基礎年金の額は、受け取るのが配偶者か子かで構造が変わります。配偶者が受けるときは基本額に子の数だけ加算しますが、子が受けるときは1人目に加算がありません。
この違いは計算問題としてそのまま出題されます。子3人のケースで「224,700円の2倍」とする誤りの選択肢が定番なので、なぜそうならないのかを理解しておくのが確実です。
簡単にいうと
妻や夫が受け取る形。子の人数分がそのまま乗ります。
配偶者に支給する遺族基礎年金の額は、基本額に子の加算額を足したものです。
・基本額 … 780,900円に改定率を乗じて得た額
・子の加算額 … 2人目までは1人につき224,700円に改定率を乗じて得た額、3人目以降は1人につき74,900円に改定率を乗じて得た額
子の数ごとに整理すると次のようになります。
・子が1人 … 基本額 + 224,700円
・子が2人 … 基本額 + 224,700円×2
・子が3人 … 基本額 + 224,700円×2 + 74,900円
・子が4人 … 基本額 + 224,700円×2 + 74,900円×2
基本額は老齢基礎年金の満額や障害基礎年金2級と同じ780,900円×改定率です。加算の単価も障害基礎年金の子の加算とまったく同じになっています。
配偶者が受けるときは、子は自分では受け取らず、配偶者の年金に加算という形で反映されます。世帯として1本にまとまるイメージです。
具体例
自営業の夫が亡くなり、妻と高校生の子2人が残された場合、妻の遺族基礎年金は基本額に224,700円×改定率の2人分を加えた額になります。
試験のポイント
簡単にいうと
その子自身が基本額を受けるので、1人目には加算が乗りません。
子に支給する遺族基礎年金の額は、構造が少し変わります。
・子が1人 … 基本額のみ(加算なし)
・子が2人 … 基本額 + 224,700円
・子が3人 … 基本額 + 224,700円 + 74,900円
・子が4人 … 基本額 + 224,700円 + 74,900円×2
配偶者が受けるときとの違いは、1人目に加算がない点です。その子自身が基本額を受け取っているので、重ねて加算する必要がないからです。
そのため子が3人の場合、加算は2人目の224,700円と3人目の74,900円になります。「224,700円の2倍」ではありません。
そして合計額を子の数で除して、それぞれの子に支給します。子3人なら、合計額を3で割った額が1人ずつに支払われるということです。
試験では「子3人であるときの額は、780,900円に改定率を乗じて得た額に、224,700円に改定率を乗じて得た額の2倍の額を加算し、その合計額を3で除した額」とする誤りの選択肢が出題されました。正しくは「224,700円に改定率を乗じて得た額」と「74,900円に改定率を乗じて得た額」を加算して3で除します。
簡単にいうと
障害基礎年金とほぼ同じですが、1つだけ遺族に特有のものがあります。
加算の対象となっていた子が次のいずれかに該当するに至った場合には、減額改定が行われます。
・死亡したとき
・婚姻(事実上の婚姻関係を含む)をしたとき
・配偶者以外の者の養子(事実上の養子縁組関係を含む)となったとき
・離縁によって、死亡した被保険者又は被保険者であった者の子でなくなったとき
・配偶者と生計を同じくしなくなったとき
・18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したとき(ただし障害等級1級又は2級に該当する障害の状態にあるときを除く)
・障害等級1級又は2級に該当する障害の状態にある子について、その事情がやんだとき(ただしその子が18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるときを除く)
・20歳に達したとき
障害基礎年金の減額改定事由(8つ)とほとんど同じですが、5つ目が違います。障害基礎年金では「受給権者による生計維持の状態がやんだとき」でしたが、遺族基礎年金では「配偶者と生計を同じくしなくなったとき」です。
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具体例
両親を亡くした子が3人いる場合、基本額に224,700円と74,900円を加えた合計額を3で割った額が、それぞれの子に支給されます。
試験のポイント
この違いには理由があります。遺族基礎年金は配偶者と子が生計を同じくしていることを前提に、配偶者の年金に子の分を上乗せする形をとっています。子が配偶者と別々に暮らすようになれば、その前提が崩れるので加算を外すという整理です。
そして加算対象であるすべての子が減額改定事由に該当すると、配偶者は「子のある配偶者」から「子のない配偶者」になります。この場合、配偶者は減額されるのではなく失権します。
具体例
遺族基礎年金を受けている妻の子が就職して独立し、生計を別にするようになった場合、その子の分の加算は落ちます。子が1人しかいなければ、妻は失権します。
試験のポイント
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