保険料と費用の負担
産前産後期間の保険料免除は、名前に「免除」と付いていますが、このあとに出てくる7つの免除とはまったくの別物です。テキストでも「まったくの別物」と念を押されるほどで、ここを混同すると芋づる式に間違えます。
最大の違いは、この期間が「保険料納付済期間」として扱われる点です。保険料を納めなくても、納めたのと同じ扱いになります。だから年金額も減りませんし、他の免除より優先されます。
簡単にいうと
単胎なら4か月分、多胎なら6か月分が免除されます。
第1号被保険者は、原則として、出産予定月の前月から出産予定月の翌々月までの期間に係る保険料が免除されます。多胎妊娠の場合においては、出産予定月の3月前から出産予定月の翌々月までです。
数えると次のようになります。
・単胎 … 前月・当月・翌月・翌々月の4か月分
・多胎 … 3月前・2月前・前月・当月・翌月・翌々月の6か月分
基準になるのは出産予定月です。実際の出産月ではありません。
注意点があります。任意加入被保険者及び特例による任意加入被保険者には、産前産後期間の保険料免除の規定は適用されません。適用されるのは第1号被保険者だけです。
健康保険や厚生年金保険にも産前産後休業期間中の保険料免除がありますが、あちらは「産前産後休業を開始した日の属する月から終了する日の翌日が属する月の前月まで」という数え方です。国年は出産予定月を基準に月数で決まるので、数え方そのものが違います。
具体例
5月が出産予定月の第1号被保険者は、4月・5月・6月・7月の4か月分の保険料が免除されます。双子であれば2月から7月までの6か月分になります。
試験のポイント
簡単にいうと
免除なのに納めたのと同じ。ここが7つの免除と決定的に違います。
産前産後免除期間は、保険料納付済期間とされます。
この点が、このあとに出てくる7つの保険料免除制度と明らかに異なります。保険料拠出を行った期間と同様に取り扱われるということです。
結果として次のような違いが生まれます。
・老齢基礎年金の額に満額として反映される(全額免除なら2分の1、学生納付特例ならゼロ)
・受給資格期間にも当然に算入される
・追納の必要がない(そもそも納めたものとして扱われるので追納という概念がない)
さらに、産前産後期間の保険料免除の要件を満たしている場合には、法定免除又は申請免除よりも優先されます。生活保護を受けていて法定免除に該当する人が出産した場合でも、産前産後の期間についてはこちらが優先して適用される、ということです。
この優先関係には理由があります。法定免除や申請免除は年金額に一部しか反映されませんが、産前産後免除なら満額が反映されます。受給者にとって有利なほうを適用する、という配慮です。
付加保険料の扱いにも影響します。保険料免除者は付加保険料を納付できませんが、産前産後期間の保険料免除者だけは例外として納付できます。国民年金基金の加入員になれるかどうかについても同じ扱いです。
動画・テキスト・過去問・図解まですべて網羅!
予備校代の1/10以下で、独学の不安をまるごと解決できます
具体例
全額免除を受けていた第1号被保険者が出産すると、産前産後の4か月は全額免除ではなく産前産後免除が適用されます。その4か月は年金額に満額として反映されます。
試験のポイント
プレミアムプラン
¥7,800/ 購入日から1年間有効(税込)
決済はStripe(世界最高水準・PCI-DSS準拠)で安全に処理されます。カード情報は当サービスに保存されません。