被保険者
適用除外の3類型は健康保険とまったく同じ構造です。2か月以内の期間を定めて使用される者、季節的業務に使用される者、一定要件に該当する短時間労働者の3つで、それぞれに例外が付いています。
違いは1つだけあります。船員は適用除外にならず、初めから被保険者になるという特則です。ここでもまた船舶・船員という厚年独自の論点が顔を出します。
簡単にいうと
短期の契約、季節的業務、短時間労働者。健康保険と同じ並びです。
適用事業所に使用されていても、次に該当する者は原則として被保険者になることができません。
・2か月以内の期間を定めて使用される者であって、当該定めた期間を超えて使用されることが見込まれない者
・季節的業務に使用される者
・一定要件に該当する短時間労働者
この3つは健康保険の適用除外とまったく同じです。健保で覚えた枠組みがそのまま使えます。
いずれも「原則は除外、ただし例外がある」という二段構えになっています。働き方が変われば被保険者になる、という性質のものです。
最初の2つには厚年独自の特則があります。船員であって臨時に使用される者、及び船員であって季節的業務に使用される者は、初めから被保険者となります。つまり船員は適用除外にならないということです。
船員の働き方は陸上とは異なり、航海の期間で区切られるという事情があります。短期の契約や季節性を理由に除外していては保護が及ばないため、特則が置かれています。
具体例
1か月の期間を定めて雇われた事務員は適用除外ですが、同じ1か月の契約で乗り組む船員は初めから被保険者になります。
試験のポイント
簡単にいうと
見込みが変わった日から、あるいは最初から。4か月という数字が出ます。
2か月以内の期間を定めて使用される者については、次の2つの場面を区別します。
第一に、当初の契約期間を超えて引き続き使用されるに至った場合です。この場合は、契約延長が見込まれるに至った日から被保険者となります。過去にさかのぼるのではなく、見込みが変わったその日からです。
第二に、契約更新の見込みがあるなどにより、契約締結の時点ですでにその定めた期間を超えて使用されることが見込まれる場合です。この場合はそもそも適用除外に当たらず、雇入れ時から被保険者となります。
季節的業務については、原則は適用除外ですが、当初から4か月を超えるような場合は最初から被保険者となります。
試験では「季節的業務に使用される者は、当初から継続して6か月を超えて使用されるべき場合を除き被保険者とならない」という誤りの選択肢が出題されたことがあります。正しくは4か月です。健康保険でも同じ4か月なので、両方で使える数字になります。
具体例
2か月契約で入った作業員が、1か月半たった時点で契約延長が決まれば、その日から被保険者になります。採用時点で半年働くと決まっていたなら、初日から被保険者です。
簡単にいうと
4分の3未満の人が、4つのどれか1つに当たれば除外されます。
週の所定労働時間(若しくは月の所定労働日数)が通常の労働者の4分の3以上であれば、短時間労働者の判定に入る前に被保険者となります。問題になるのは4分の3未満の人です。
4分の3未満の短時間労働者については、次の4つのうちどれか1つにでも当てはまると適用除外になります。
・1週間の所定労働時間が20時間未満であること
・報酬月額88,000円未満であること
・大学の学生等であること
・勤めている会社が中小企業であること
「どれか1つでも当たれば除外」という論理構造なので、選択肢を読むときは4つすべてを確認する必要があります。
裏を返せば、4つのどれにも当てはまらない短時間労働者は被保険者になれます。週20時間以上、報酬月額88,000円以上、学生でない、特定適用事業所に使用されている、という条件をすべて満たす場合です。
この4要件も健康保険とまったく同じです。健保と厚年はセットで適用されることが多いので、判定基準がそろえられています。
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