学び直しを支える給付
働きながら資格を取ったり、専門的な訓練を受けたりする人の学費を補助するのが教育訓練給付金です。
給付金は3種類あり、対象となる訓練のレベルが上がるほど補助率も高くなります。3つを並べて、支給要件期間・給付率・上限額・手続きの4点で比較していくのが理解の近道です。
簡単にいうと
3つの給付金に共通する入口です。まずここを固めてしまいましょう。
教育訓練給付金を受けられるのは、教育訓練給付対象者です。これには2つのパターンがあります。
・教育訓練を開始した日(基準日)に一般被保険者又は高年齢被保険者である者
・基準日が、その基準日の直前の一般被保険者又は高年齢被保険者でなくなった日から1年以内にあるもの
1つ目は在職中に受講を始めるパターン、2つ目は離職後1年以内に受講を始めるパターンです。離職してすぐなら対象になるということです。
もう1つの共通要件が支給要件期間です。これは簡単にいえば勤続年数のことをイメージしてください。
・一般教育訓練給付金 … 支給要件期間が3年以上
・特定一般教育訓練給付金 … 支給要件期間が3年以上
・専門実践教育訓練給付金 … 支給要件期間が3年以上
3つとも原則は3年以上で共通です。
ただし、いままで教育訓練給付金をもらったことがない人には緩和があります。ここで3つに差が出ます。
・一般教育訓練給付金 … 1年以上あればよい
・特定一般教育訓練給付金 … 1年以上あればよい
・専門実践教育訓練給付金 … 2年以上あればよい
専門実践だけが2年です。ほかの2つは1年でよいのに、専門実践だけハードルが1年分高いと押さえてください。
具体例
入社2年目の人が初めて教育訓練給付金を使う場合、一般教育訓練なら受けられますが、専門実践教育訓練には支給要件期間が足りません。
試験のポイント
簡単にいうと
ベースになる給付です。まずこの数字を基準にして、あとの2つを覚えます。
一般教育訓練給付金は、教育訓練給付対象者が職業に関する教育訓練を受け、修了した場合において、支給要件期間が3年以上であるときに支給されます。
額は、一般教育訓練の受講のために支払った費用の額の100分の20相当額です。ただし上限は10万円です。
ここでいう「受講のために支払った費用」の範囲は次のとおりです。
・入学料
・受講料
・過去1年以内に受けたキャリアコンサルティング(キャリアコンサルタントが行うものに限る)の費用
交通費や教材を自分で買った費用などは含まれません。
申請手続きは、一般教育訓練を修了した日の翌日から起算して1か月以内に、教育訓練給付金支給申請書に、当該一般教育訓練修了証明書及び当該一般教育訓練の受講のために支払った費用の額を証明することができる書類等を添えて、管轄公共職業安定所長に提出します。
試験では『一般教育訓練に係る教育訓練給付金の支給を受けようとする者は、当該教育訓練給付金の支給に係る一般教育訓練を修了した日の翌日から起算して3か月以内に申請しなければならない』という誤りの選択肢が出題されたことがあります。正しくは1か月以内です(則101条の2の11)。
簡単にいうと
速やかな再就職に役立つ訓練が対象。率が倍になり、受講前の手続きが加わります。
特定一般教育訓練給付金は、教育訓練給付対象者が特定一般教育訓練を受け、修了した場合において、支給要件期間が3年以上であるときに支給されます。
ここでいう特定一般教育訓練とは、職業に関する教育訓練のうち、速やかな再就職及び早期のキャリア形成に資する教育訓練のことをいいます。
額は、特定一般教育訓練の受講のために支払った費用の額の100分の40相当額です。上限は20万円です。一般教育訓練の20%・10万円と比べて、率も上限もちょうど2倍になっています。
さらに上乗せがあります。当該特定一般教育訓練に係る資格の取得等をし、かつ、当該訓練を修了した日の翌日から起算して1年以内に、一般被保険者又は高年齢被保険者(特例高年齢被保険者を除く)として雇用された場合は、10%が上乗せされます。
その結果、支払った費用の額の100分の50相当額(上限25万円)が支給されます。
・修了しただけ … 40%(上限20万円)
・資格を取り、1年以内に雇用された … 50%(上限25万円)
手続き関連では、受講前の手続きが必要になる点が一般教育訓練との大きな違いです。特定一般教育訓練受講予定者は、開始する日の14日前までに、所定の書類の提出が必要です。
簡単にいうと
いちばん手厚い給付です。二段階で積み上がる仕組みを理解しましょう。
専門実践教育訓練給付金は、教育訓練給付対象者が専門実践教育訓練を受け、修了した場合において、支給要件期間が3年以上であるときに支給されます。
専門実践教育訓練とは、職業に関する教育訓練のうち中長期的なキャリア形成に資する専門的かつ実践的な教育訓練として、厚生労働大臣が指定する教育訓練をいいます。
支給額は2段階です。
・専門実践教育訓練を受け、修了した者
支払った費用の額 × 50/100。訓練期間ごとの上限額は、1年間40万円/2年間80万円/3年間120万円です。
・修了した者であって、当該専門実践教育訓練に係る資格の取得等をし、かつ、当該教育訓練修了日の翌日から起算して1年以内に一般被保険者又は高年齢被保険者として雇用された者等
支払った費用の額 × 70/100 と、既に支給された額との差額。訓練期間ごとの上限額は、1年間56万円/2年間112万円/3年間168万円です。
つまり、修了した段階でかかった費用の50%が支給され、その後さらに資格の取得をし、かつ就職も果たした場合には、トータルで70%になるということです。
さらに、教育訓練受講前と比べて賃金が一定以上上昇した場合には、受講費用の100分の80が支給されます。50%→70%→80%と積み上がっていく構造です。
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もう1つ、一般教育訓練には受講前の手続きがありません。この後で見る特定一般と専門実践には受講開始の14日前までの手続きが必要なので、そこが違いになります。
具体例
受講料20万円の資格講座を修了した人は、その20%にあたる4万円を受け取れます。受講料が60万円であれば20%は12万円ですが、上限の10万円までとなります。
試験のポイント
具体例
40万円の講座を修了した人はまず16万円を受け取り、資格を取って1年以内に就職すれば追加で4万円が支給され、合計20万円(50%)になります。
試験のポイント
手続き関連は特定一般と同じく、受講予定者は開始する日の14日前までに所定の書類の提出が必要です。
支給を受けるための申請は、原則として、支給単位期間(6か月)ごとに、所定のルールに従って行う必要があります。修了後に一度だけ申請する他の2つと違い、6か月ごとに区切って申請していく点が特徴です。
具体例
2年間で200万円かかった専門課程を修了した人は、まず上限80万円まで受け取り、資格を取って就職すれば上限112万円まで積み上がります。
試験のポイント
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