均等・両立支援の法令
女性活躍推進法は、女性の職業生活における活躍を迅速かつ重点的に推進し、もって豊かで活力のある社会を実現するために作られた法律です。基本原則を定め、国・地方公共団体・事業主の責務を明らかにし、基本方針及び事業主の行動計画の策定について定めています。
注意しておきたいのは、この法律が令和8年3月31日までの時限法だという点です。もともと10年間の集中期間として作られ、その後延長されてきました。次に出てくる次世代育成支援対策推進法も同じく時限法で、期限が違うため両方を並べて問われます。
簡単にいうと
100人ちょうどの会社は義務ではありません。ここが引っかけどころです。
常時雇用する労働者の数が100人を超える事業主は、一般事業主行動計画を定め、厚生労働大臣に届け出なければなりません。
100人以下の企業には、計画の策定と届出についての努力義務が課せられています。
「100人を超える」なので、常時雇用する労働者が101人以上の事業主が義務の対象です。ちょうど100人であれば努力義務にとどまります。数字の刻み方に注意が必要です。
試験では、常時雇用する労働者の数が100人を超える事業主は一般事業主行動計画を定め厚生労働大臣に届け出なければならない、という記述が正しいものとして出題されています。
行動計画には、計画期間、達成しようとする目標、取組の内容及びその実施時期を定めます。目標は自社の状況を把握・分析したうえで設定するもので、法律が数値を指定しているわけではありません。
数え方の単位は「事業主」であって事業場ではありません。支店ごとに数えるのではなく、企業全体で数えます。この点は労働基準法の就業規則が事業場単位であるのと対照的です。
具体例
全国に4店舗あり従業員が合計120人の小売企業は、店舗ごとの人数にかかわらず行動計画の策定と届出が義務になります。

労一に出てくる人数のラインを1枚にまとめた表。行動計画の100人超が他の数字とどう並ぶかを確認できます
試験のポイント
簡単にいうと
計画を届け出た会社が申請できる、2段階のマークです。
厚生労働大臣は、一般事業主行動計画の届出をした一般事業主からの申請に基づき、当該事業主について、女性の職業生活における活躍の推進に関する取組に関し、当該取組の実施の状況が優良なものであることその他の厚生労働省令で定める基準に適合するものである旨の認定を行うことができます。
この認定を受けた事業主は、商品等に厚生労働大臣の定める認定マーク(えるぼし)を付することができます。さらに一定の基準に適合すると、上位認定制度の対象となり「プラチナえるぼし」マークを付することができます。
手続の流れを整理すると次のようになります。
・行動計画を定めて厚生労働大臣に届け出る
・事業主が申請する
・厚生労働大臣が認定する
・商品等に認定マークを付することができる
認定は申請があって初めて行われます。行動計画を届け出れば自動的に認定されるわけではありません。
認定のメリットは、採用活動での訴求力です。求職者に対して「この会社は女性が活躍している」と一目で示せるため、人材確保の手段として使われています。法律上の義務を果たしたうえで、さらに一歩進んだ取組をした企業を可視化する仕組みだということです。
簡単にいうと
実効性を担保しているのは、罰則ではなく公表です。
基本原則は次のように定められています。
「女性の職業生活における活躍の推進は、職業生活における活躍に係る男女間の格差の実情を踏まえ、自らの意思によって職業生活を営み、又は営もうとする女性に対する採用、教育訓練、昇進、職種及び雇用形態の変更その他の職業生活に関する機会の積極的な提供及びその活用を通じ、かつ、性別による固定的な役割分担等を反映した職場における慣行が女性の職業生活における活躍に対して及ぼす影響に配慮して、その個性と能力が十分に発揮できるようにすることを旨として、行われなければならない。」
押さえるべきキーワードは3つです。
・男女間の格差の実情を踏まえること
・機会の積極的な提供及びその活用
・性別による固定的な役割分担等を反映した職場慣行が及ぼす影響への配慮
「自らの意思によって職業生活を営み、又は営もうとする女性」という限定も付いています。働くかどうかは本人の選択であり、働こうとする人の機会を確保するのがこの法律の役割だということです。
実効性の担保は次のようになっています。厚生労働大臣は、この法律の施行に関し必要があると認めるときは、常時雇用する労働者の数が100人を超える一般事業主に対して、報告を求め、又は助言、指導若しくは勧告をすることができます。そして、勧告を受けた者が従わなかったときは、その旨を公表することができます。
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具体例
行動計画を届け出た企業が女性管理職比率などの基準を満たして申請すると、えるぼし認定を受けて自社商品のパッケージにマークを付けられます。
試験のポイント
具体例
行動計画を届け出ない企業が厚生労働大臣の勧告にも従わない場合、企業名が公表されることがあります。
試験のポイント
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