不服申立てと年金生活者支援給付金
年金生活者支援給付金支給法は、令和元年10月1日の消費税増税に併せて施行された法律です。増えた税収の一部を、年金だけでは生活が苦しい人に回すという仕組みになります。
短い法律ですが、給付金が4種類あることと、それが「年金」ではなく「福祉的な給付金」だという性格が問われます。
簡単にいうと
財源は保険料ではなく、全額が国庫です。
年金生活者支援給付金支給法は、一定の低所得の年金生活者に対して、国民年金法の基礎年金の上乗せとしての福祉的な給付金を支給することにより、その生活の支援を図ることを目的としています。
押さえどころは「福祉的な給付金」という位置づけです。国民年金法の給付ではなく、別の法律に基づく給付金になります。
そのため財源も違います。給付金の支給に係る費用は、全額国庫が負担します。保険料は一切使われません。
消費税増税に併せて施行された点も、この性格をよく表しています。保険料を納めた対価ではなく、税を財源とする福祉的な措置だということです。
国民年金法の中で似た性格を持つのが20歳前傷病による障害基礎年金でした。あちらも保険料の拠出を前提としない福祉的な給付で、所得による支給停止がありました。この給付金にも「一定の低所得の」という所得要件が付いています。
拠出制の給付には所得要件を付けない、税財源の給付には所得要件を付ける。この対応関係を押さえておくと、制度の性格を見分けやすくなります。
施行日は令和元年10月1日です。消費税率が8%から10%に引き上げられた日と同じになります。
具体例
老齢基礎年金だけで暮らしている低所得の人には、年金とは別枠で給付金が上乗せされます。
試験のポイント
簡単にいうと
老齢・障害・遺族に加えて、「補足的」という4つ目があります。
年金生活者支援給付金の種類は4種類です。
❶老齢年金生活者支援給付金 … 一定の低所得の老齢基礎年金の受給権者に支給
❷補足的老齢年金生活者支援給付金 … 上記❶の老齢年金生活者支援給付金が支給されない一定の低所得の老齢基礎年金の受給権者に支給
❸障害年金生活者支援給付金 … 一定の低所得の障害基礎年金の受給権者に支給
❹遺族年金生活者支援給付金 … 一定の低所得の遺族基礎年金の受給権者に支給
基礎年金の3本柱(老齢・障害・遺族)にそれぞれ対応する給付金があり、老齢だけ「補足的」がもう1つ加わって4種類になります。
❷が置かれている理由は、所得の逆転を防ぐためです。所得が基準をわずかに超えて❶を受けられなくなった人が、基準内の人より手取りが少なくなってしまうと不公平になります。そこで、少しずつ減っていく形の補足的な給付金を用意しているということです。
同じ発想は最低賃金法にもありました。地域別最低賃金を定めるときは生活保護に係る施策との整合性に配慮する、というのも逆転現象を防ぐための規定です。制度の切れ目で逆転が起きないようにする、という考え方が社会保障の随所に置かれています。
名前を覚えるコツは、すべて「◯◯年金生活者支援給付金」という形をしていることです。頭に付くのが「老齢」「補足的老齢」「障害」「遺族」の4つになります。
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対象はいずれも基礎年金の受給権者です。老齢厚生年金や遺族厚生年金だけを受けている人ではなく、基礎年金の側を見ます。
具体例
所得が基準をわずかに上回って老齢年金生活者支援給付金を受けられない人には、補足的老齢年金生活者支援給付金が支給されます。
試験のポイント
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