令和6年度 第5問 解説
問題文
▼ 次の問いに答えてください。 〔問 5〕 雇用保険の不正受給に関する次のアからオの記述のうち、正しいものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。 ア 基本手当の受給資格者が自己の労働によって収入を得た場合、当該収入が基本手当の減額の対象とならない額であっても、これを届け出なければ不正の行為として取り扱われる。 イ 偽りその他不正の行為により基本手当の支給を受けた者がある場合には、政府は、その者に対して、支給した基本手当の全部又は一部の返還を命ずるとともに、厚生労働大臣の定める基準により、当該偽りその他不正の行為により支給を受けた基本手当の額の3倍に相当する額の金額を納付することを命ずることができる。 ウ 偽りその他不正の行為により基本手当の支給を受けた者がある場合には、政府は、その者に対して過去適法に受給した基本手当の額を含めた基本手当の全部又は一部を返還することを命ずることができる。 エ 雇用保険法施行規則第120条にいう雇用関係助成金関係規定にかかわらず、過去5年以内に偽りその他不正の行為により雇用調整助成金の支給を受けた事業主には、雇用関係助成金を支給しない。 オ 偽りその他不正の行為により基本手当の支給を受けた者にやむを得ない理由がある場合、基本手当の全部又は一部を支給することができる。 (出典)第56回(令和6年度)社会保険労務士試験 択一式 雇用保険法(労働保険の保険料の徴収等に関する法律を含む。) 問5/全国社会保険労務士会連合会試験センター
解説
正答はE(エとオ)。 エは正しい。過去5年以内に偽りその他不正の行為で雇用調整助成金の支給を受けた事業主には、雇用関係助成金を支給しません。 オは正しい。不正受給があった場合は失業等給付を支給しないのが原則ですが、やむを得ない理由があるときは全部または一部を支給することができるという但書があります。 アは誤り。自己の労働による収入があっても、その額が基本手当の減額の対象にならない程度であれば、届け出なかったことをもって不正の行為として扱うわけではありません。 イは誤り。納付命令の額は、不正に支給を受けた基本手当の額の2倍に相当する額以下です。返還する分と合わせて最大で3倍になるので「3倍返し」と呼ばれますが、納付命令そのものは2倍以下です。この「合計3倍/納付は2倍」の言い換えが狙われます。 ウは誤り。返還を命じられるのは不正に受給した分であって、過去に適法に受給した分まで取り上げられることはありません。 ▶ テキスト: 雇用保険法「未支給の給付・返還命令・受給権の保護」
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