令和4年度 第4問 解説
問題文
▼ 次の問いに答えてください。 〔問 4〕 業務災害に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。 ア 工場に勤務する労働者が、作業終了後に更衣を済ませ、班長に挨拶して職場を出て、工場の階段を降りる途中に足を踏み外して転落して負傷した場合、業務災害と認められる。 イ 日雇労働者が工事現場での一日の作業を終えて、人員点呼、器具の点検の後、現場責任者から帰所を命じられ、器具の返還と賃金受領のために事業場事務所へと村道を歩き始めた時、交通事故に巻き込まれて負傷した場合、業務災害と認められる。 ウ 海岸道路の開設工事の作業に従事していた労働者が、12時に監督者から昼食休憩の指示を受け、遠く離れた休憩施設ではなく、いつもどおり、作業場のすぐ近くの崖下の日陰の平らな場所で同僚と昼食をとっていた時に、崖を落下してきた岩石により負傷した場合、業務災害と認められる。 エ 仕事で用いるトラックの整備をしていた労働者が、ガソリンの出が悪いため、トラックの下にもぐり、ガソリンタンクのコックを開いてタンクの掃除を行い、その直後に職場の喫煙所でたばこを吸うため、マッチに点火した瞬間、ガソリンのしみこんだ被服に引火し火傷を負った場合、業務災害と認められる。 オ 鉄道事業者の乗客係の労働者が、T駅発N駅行きの列車に乗車し、折り返しのT駅行きの列車に乗車することとなっており、N駅で帰着点呼を受けた後、指定された宿泊所に赴き、数名の同僚と飲酒・雑談ののち就寝し、起床後、宿泊所に食事の設備がないことから、食事をとるために、同所から道路に通じる石段を降りる途中、足を滑らせて転倒し、負傷した場合、業務災害と認められる。 (出典)第54回(令和4年度)社会保険労務士試験 択一式 労働者災害補償保険法(労働保険の保険料の徴収等に関する法律を含む。) 問4/全国社会保険労務士会連合会試験センター
解説
業務災害となるものの数を数える問題で、正答はE(五つ)。すべて業務災害です。 アは、作業終了後でもまだ事業場施設内にいる間の災害なので事業主の支配下にあります。 イは、現場責任者の命により事業場事務所へ向かう移動なので業務中です。 ウは、事業場施設に準ずる場所での休憩中に、その場所の危険が具体化した災害です。 エは、業務であるタンク清掃で衣服にガソリンがしみこんだことが原因なので業務起因性が認められます。 オは、乗務の途中に指定された宿泊所に泊まっており、その宿泊所に食事の設備がないため食事に出る行為も業務に付随します。 施設の管理下にあるか、業務に必然的に伴う行為かという2つの物差しでどれも肯定できる、という並びになっています。 ▶ テキスト: 労働者災害補償保険法「業務災害の判断枠組み」
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