令和5年度 第7問 解説
問題文
▼ 次の問いに答えてください。 〔問 7〕 新卒で甲会社に正社員として入社した労働者Pは、入社1年目の終了時に、脳血管疾患を発症しその日のうちに死亡した。Pは死亡前の1年間、毎週月曜から金曜に1日8時間甲会社で働くと同時に、学生時代からパートタイム労働者として勤務していた乙会社との労働契約も継続し、日曜に乙会社で働いていた。また、死亡6か月前から4か月前は丙会社において、死亡3か月前から死亡時までは丁会社において、それぞれ3か月の期間の定めのある労働契約でパートタイム労働者として、毎週月曜から金曜まで甲会社の勤務を終えた後に働いていた。Pの遺族は、Pの死亡は業務災害又は複数業務要因災害によるものであるとして所轄労働基準監督署長に対し遺族補償給付又は複数事業労働者遺族給付の支給を求めた。当該署長は、甲会社の労働時間のみでは業務上の過重負荷があったとはいえず、Pの死亡は業務災害によるものとは認められず、また甲会社と乙会社の労働時間を合計しても業務上の過重負荷があったとはいえないが、甲会社と丙会社・丁会社の労働時間を合計した場合には業務上の過重負荷があったと評価でき、個体側要因や業務以外の過重負荷により発症したとはいえないことから、Pの死亡は複数業務要因災害によるものと認められると判断した。Pの遺族への複数事業労働者遺族給付を行う場合における給付基礎日額の算定に当たって基礎とする額に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 (出典)第55回(令和5年度)社会保険労務士試験 択一式 労働者災害補償保険法(労働保険の保険料の徴収等に関する法律を含む。) 問7/全国社会保険労務士会連合会試験センター
解説
正答はE。複数事業労働者の給付基礎日額は、災害が発生した時点で事業主が同一でない2以上の事業に使用されている場合に、それぞれの事業について算定した給付基礎日額に相当する額を合算して決めます。 Pが死亡した時点で労働契約があったのは、甲会社と乙会社、そして死亡3か月前から働いていた丁会社です。丙会社は死亡6か月前から4か月前までの契約で既に終わっているので、災害発生時に使用されている事業ではありません。 業務上の過重負荷があったと評価されたのが甲・丙・丁の労働時間の合計であったとしても、給付基礎日額の合算はあくまで災害発生時に使用されている事業について行います。過重負荷の評価とお金の計算で、見る事業が違うところがこの問題の肝です。 ▶ テキスト: 労働者災害補償保険法「3つの給付基礎日額とスライド制」
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