労働基準法令和5年度第5問
令和5年度 第5問 解説
問題文
▼ 次の問いに答えてください。 〔問 5〕 労働基準法に定める労働契約等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 (出典)第55回(令和5年度)社会保険労務士試験 択一式 労働基準法及び労働安全衛生法 問5/全国社会保険労務士会連合会試験センター
A労働基準法第14条第1項に規定する期間を超える期間を定めた労働契約を締結した場合は、同条違反となり、当該労働契約は、期間の定めのない労働契約となる。正解
B社宅が単なる福利厚生施設とみなされる場合においては、社宅を供与すべき旨の条件は労働基準法第15条第1項の「労働条件」に含まれないから、労働契約の締結に当たり同旨の条件を付していたにもかかわらず、社宅を供与しなかったときでも、同条第2項による労働契約の解除権を行使することはできない。
C使用者が労働者からの申出に基づき、生活必需品の購入等のための生活資金を貸付け、その後この貸付金を賃金から分割控除する場合においても、その貸付の原因、期間、金額、金利の有無等を総合的に判断して労働することが条件となっていないことが極めて明白な場合には、労働基準法第17条の規定は適用されない。
D労働者が、労働基準法第22条に基づく退職時の証明を求める回数については制限はない。
E従来の取引事業場が休業状態となり、発注品がないために事業が金融難に陥った場合には、労働基準法第19条及び第20条にいう「やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合」に該当しない。
解説
誤っているものを選ぶ問題で、正答はA。契約期間の上限を超える契約を結べば法14条違反として罰則の対象になりますが、その契約が期間の定めのない労働契約に変わるわけではありません。上限である3年(または5年)に短縮されるだけです。 Bは正しい。社宅が単なる福利厚生施設とみなされる場合、社宅の供与は法15条1項の「労働条件」に含まれないので、供与されなくても即時解除権は行使できません。 Cは正しい。生活資金の貸付けを賃金から分割控除する場合でも、労働することが条件になっていないことが明白なら前借金相殺の禁止は働きません。 Dは正しい。退職時の証明を求める回数に制限はありません。 Eは正しい。取引先の休業で発注品がなく金融難に陥ったという事情は、「やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合」には当たりません。経営上の見通しの問題は事業主が負うべきリスクだからです。 ▶ テキスト: 労働基準法「労働契約の締結と終了」
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