平成27年度(2015年度)労働基準法
全12問の解説
第1問
▼ 次の問いに答えてください。 〔問 1〕 労働基準法の総則等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 (出典)第47回(平成27年度)社会保険労務士試験 択一式 労働基準法及び労働安全衛生法 問1/全国社会保険労務士会連合会試験センター
正解:B
第2問
▼ 次の問いに答えてください。 〔問 2〕 労働基準法第12条に定める平均賃金の計算に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 (出典)第47回(平成27年度)社会保険労務士試験 択一式 労働基準法及び労働安全衛生法 問2/全国社会保険労務士会連合会試験センター
正解:D
第3問
▼ 次の問いに答えてください。 〔問 3〕 労働基準法に定める労働契約等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 (出典)第47回(平成27年度)社会保険労務士試験 択一式 労働基準法及び労働安全衛生法 問3/全国社会保険労務士会連合会試験センター
正解:C
第4問
▼ 次の問いに答えてください。 〔問 4〕 労働基準法に定める賃金等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 (出典)第47回(平成27年度)社会保険労務士試験 択一式 労働基準法及び労働安全衛生法 問4/全国社会保険労務士会連合会試験センター
正解:D
第5問
▼ 次の問いに答えてください。 〔問 5〕 労働基準法第26条に定める休業手当に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 なお、当該労働者の労働条件は次のとおりとする。 所定労働日:毎週月曜日から金曜日 所定休日:毎週土曜日及び日曜日 所定労働時間:1日8時間 賃金:日給15,000円 計算された平均賃金:10,000円 (出典)第47回(平成27年度)社会保険労務士試験 択一式 労働基準法及び労働安全衛生法 問5/全国社会保険労務士会連合会試験センター
正解:A
第6問
▼ 次の問いに答えてください。 〔問 6〕 労働基準法に定める労働時間等に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。 ア 労働者が、就業を命じられた業務の準備行為等を事業所内において行うことを義務付けられ、又はこれを余儀なくされたときであっても、当該行為を所定労働時間外において行うものとされている場合には、当該行為に要した時間は、労働基準法上の労働時間に該当しないとするのが、最高裁判所の判例である。 イ 労働基準法第32条の2に定めるいわゆる1か月単位の変形労働時間制が適用されるためには、単位期間内の各週、各日の所定労働時間を就業規則等において特定する必要があり、労働協約又は就業規則において、業務の都合により4週間ないし1か月を通じ、1週平均38時間以内の範囲内で就業させることがある旨が定められていることをもって、直ちに1か月単位の変形労働時間制を適用する要件が具備されているものと解することは相当ではないとするのが、最高裁判所の判例である。 ウ 労働基準法第32条の労働時間を延長して労働させることにつき、使用者が、当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合等と書面による協定(いわゆる36協定)を締結し、これを所轄労働基準監督署長に届け出た場合において、使用者が当該事業場に適用される就業規則に当該36協定の範囲内で一定の業務上の事由があれば労働契約に定める労働時間を延長して労働者を労働させることができる旨を定めていたとしても、36協定は私法上の権利義務を設定する効果を有しないため、当該就業規則の規定の内容が合理的なものであるか否かにかかわらず、労働者は労働契約に定める労働時間を超えて労働をする義務を負わないとするのが、最高裁判所の判例である。 エ 労働基準法第41条第2号により、労働時間等に関する規定が適用除外される「機密の事務を取り扱う者」とは、必ずしも秘密書類を取り扱う者を意味するものでなく、秘書その他職務が経営者又は監督若しくは管理の地位にある者の活動と一体不可分であって、厳格な労働時間管理になじまない者をいう。オ 医師、看護師の病院での宿直業務は、医療法によって義務づけられるものであるから、労働基準法第41条第3号に定める「監視又は断続的労働に従事する者」として、労働時間等に関する規定の適用はないものとされている。 (出典)第47回(平成27年度)社会保険労務士試験 択一式 労働基準法及び労働安全衛生法 問6/全国社会保険労務士会連合会試験センター
正解:B
第7問
▼ 次の問いに答えてください。 〔問 7〕 労働基準法に定める就業規則等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 (出典)第47回(平成27年度)社会保険労務士試験 択一式 労働基準法及び労働安全衛生法 問7/全国社会保険労務士会連合会試験センター
正解:B
第1問 空欄A
▼ 空欄 A に入る語句を選んでください。 〔問 1〕 次の文中の の部分を選択肢の中の最も適切な語句で埋め、完全 な文章とせよ。 1 最高裁判所は、海外旅行の添乗業務に従事する添乗員に労働基準法第 38条の2に定めるいわゆる事業場外労働のみなし労働時間制が適用され るかが争点とされた事件において、次のように判示した。 「本件添乗業務は、ツアーの旅行日程に従い、ツアー参加者に対する案 内や必要な手続の代行などといったサービスを提供するものであるとこ ろ、ツアーの旅行日程は、本件会社とツアー参加者との間の契約内容とし てその日時や目的地等を明らかにして定められており、その旅行日程につ き、添乗員は、変更補償金の支払など契約上の問題が生じ得る変更が起こ らないように、また、それには至らない場合でも変更が必要最小限のもの となるように旅程の管理等を行うことが求められている。そうすると、本 件添乗業務は、旅行日程が上記のとおりその日時や目的地等を明らかにし て定められることによって、業務の内容があらかじめ具体的に確定されて おり、添乗員が自ら決定できる事項の範囲及びその決定に係る選択の幅は 限られているものということができる。 また、ツアーの開始前には、本件会社は、添乗員に対し、本件会社とツ アー参加者との間の契約内容等を記載したパンフレットや最終日程表及び これに沿った手配状況を示したアイテナリーにより具体的な目的地及びそ の場所において行うべき観光等の内容や手順等を示すとともに、添乗員用 のマニュアルにより具体的な業務の内容を示し、これらに従った業務を行 うことを命じている。そして、ツアーの実施中においても、本件会社は、 添乗員に対し、携帯電話を所持して常時電源を入れておき、ツアー参加者 との間で契約上の問題やクレームが生じ得る旅行日程の変更が必要となる 場合には、本件会社に報告して指示を受けることを求めている。さらに、 ツアーの終了後においては、本件会社は、添乗員に対し、前記のとおり旅程の管理等の状況を具体的に把握することができる添乗日報によって、業 務の遂行の状況等の詳細かつ正確な報告を求めているところ、その報告の 内容については、ツアー参加者のアンケートを参照することや関係者に問 合せをすることによってその正確性を確認することができるものになって いる。これらによれば、本件添乗業務について、本件会社は、添乗員との 間で、あらかじめ定められた旅行日程に沿った旅程の管理等の業務を行う べきことを具体的に指示した上で、予定された旅行日程に途中で相応の変 更を要する事態が生じた場合にはその時点で個別の指示をするものとさ れ、旅行日程の終了後は内容の正確性を確認し得る添乗日報によって業務 の遂行の状況等につき詳細な報告を受けるものとされているということが できる。 以上のような業務の性質、内容やその遂行の態様、状況等、本件会社と 添乗員との間の業務に関する指示及び報告の方法、内容やその実施の態 様、状況等に鑑みると、本件添乗業務については、これに従事する添乗員 の勤務の状況を具体的に把握することが困難であったとは認め難く、労働 基準法38条の2第1項にいう「 A 」に当たるとはいえないと解す るのが相当である。」 2 最高裁判所は、労働基準法第39条第5項(当時は第3項)に定める使用 者による時季変更権の行使の有効性が争われた事件において、次のように 判示した。 「労基法39条3項〔現行5項〕ただし書にいう「事業の正常な運営を妨げ る場合」か否かの判断に当たつて、 B 配置の難易は、判断の一要 素となるというべきであるが、特に、勤務割による勤務体制がとられてい る事業場の場合には、重要な判断要素であることは明らかである。した がつて、そのような事業場において、使用者としての通常の配慮をすれ ば、勤務割を変更して B を配置することが客観的に可能な状況に あると認められるにもかかわらず、使用者がそのための配慮をしないこと により B が配置されないときは、必要配置人員を欠くものとして 事業の正常な運営を妨げる場合に当たるということはできないと解するのが相当である。そして、年次休暇の利用目的は労基法の関知しないところ である〔……〕から、勤務割を変更して B を配置することが可能な 状況にあるにもかかわらず、休暇の利用目的のいかんによつてそのための 配慮をせずに時季変更権を行使することは、利用目的を考慮して年次休暇 を与えないことに等しく、許されないものであり、右時季変更権の行使 は、結局、事業の正常な運営を妨げる場合に当たらないものとして、無効 といわなければならない。」 3 労働基準法第64条の3では、 C を「妊産婦」とし、使用者は、 当該女性を、重量物を取り扱う業務、有害ガスを発散する場所における業 務その他妊産婦の妊娠、出産、哺育等に有害な業務に就かせてはならない としている。 4 労働安全衛生法に定める「事業者」とは、法人企業であれば D を 指している。 5 事業者は、クレーンの運転その他の業務で、労働安全衛生法施行令第 20条で定めるものについては、都道府県労働局長の当該業務に係る免許 を受けた者又は都道府県労働局長の登録を受けた者が行う当該業務に係る 技能講習を修了した者その他厚生労働省令で定める資格を有する者でなけ れば当該業務に就かせてはならないが、労働安全衛生法施行令第20条で 定めるものには、ボイラー(小型ボイラーを除く。)の取扱いの業務、つり 上げ荷重が5トン以上のクレーン(跨線テルハを除く。)の運転の業務、 E などがある。 (出典)第47回(平成27年度)社会保険労務士試験 選択式 問1/全国社会保険労務士会連合会試験センター
正解:⑳
第1問 空欄B
▼ 空欄 B に入る語句を選んでください。 〔問 1〕 次の文中の の部分を選択肢の中の最も適切な語句で埋め、完全 な文章とせよ。 1 最高裁判所は、海外旅行の添乗業務に従事する添乗員に労働基準法第 38条の2に定めるいわゆる事業場外労働のみなし労働時間制が適用され るかが争点とされた事件において、次のように判示した。 「本件添乗業務は、ツアーの旅行日程に従い、ツアー参加者に対する案 内や必要な手続の代行などといったサービスを提供するものであるとこ ろ、ツアーの旅行日程は、本件会社とツアー参加者との間の契約内容とし てその日時や目的地等を明らかにして定められており、その旅行日程につ き、添乗員は、変更補償金の支払など契約上の問題が生じ得る変更が起こ らないように、また、それには至らない場合でも変更が必要最小限のもの となるように旅程の管理等を行うことが求められている。そうすると、本 件添乗業務は、旅行日程が上記のとおりその日時や目的地等を明らかにし て定められることによって、業務の内容があらかじめ具体的に確定されて おり、添乗員が自ら決定できる事項の範囲及びその決定に係る選択の幅は 限られているものということができる。 また、ツアーの開始前には、本件会社は、添乗員に対し、本件会社とツ アー参加者との間の契約内容等を記載したパンフレットや最終日程表及び これに沿った手配状況を示したアイテナリーにより具体的な目的地及びそ の場所において行うべき観光等の内容や手順等を示すとともに、添乗員用 のマニュアルにより具体的な業務の内容を示し、これらに従った業務を行 うことを命じている。そして、ツアーの実施中においても、本件会社は、 添乗員に対し、携帯電話を所持して常時電源を入れておき、ツアー参加者 との間で契約上の問題やクレームが生じ得る旅行日程の変更が必要となる 場合には、本件会社に報告して指示を受けることを求めている。さらに、 ツアーの終了後においては、本件会社は、添乗員に対し、前記のとおり旅程の管理等の状況を具体的に把握することができる添乗日報によって、業 務の遂行の状況等の詳細かつ正確な報告を求めているところ、その報告の 内容については、ツアー参加者のアンケートを参照することや関係者に問 合せをすることによってその正確性を確認することができるものになって いる。これらによれば、本件添乗業務について、本件会社は、添乗員との 間で、あらかじめ定められた旅行日程に沿った旅程の管理等の業務を行う べきことを具体的に指示した上で、予定された旅行日程に途中で相応の変 更を要する事態が生じた場合にはその時点で個別の指示をするものとさ れ、旅行日程の終了後は内容の正確性を確認し得る添乗日報によって業務 の遂行の状況等につき詳細な報告を受けるものとされているということが できる。 以上のような業務の性質、内容やその遂行の態様、状況等、本件会社と 添乗員との間の業務に関する指示及び報告の方法、内容やその実施の態 様、状況等に鑑みると、本件添乗業務については、これに従事する添乗員 の勤務の状況を具体的に把握することが困難であったとは認め難く、労働 基準法38条の2第1項にいう「 A 」に当たるとはいえないと解す るのが相当である。」 2 最高裁判所は、労働基準法第39条第5項(当時は第3項)に定める使用 者による時季変更権の行使の有効性が争われた事件において、次のように 判示した。 「労基法39条3項〔現行5項〕ただし書にいう「事業の正常な運営を妨げ る場合」か否かの判断に当たつて、 B 配置の難易は、判断の一要 素となるというべきであるが、特に、勤務割による勤務体制がとられてい る事業場の場合には、重要な判断要素であることは明らかである。した がつて、そのような事業場において、使用者としての通常の配慮をすれ ば、勤務割を変更して B を配置することが客観的に可能な状況に あると認められるにもかかわらず、使用者がそのための配慮をしないこと により B が配置されないときは、必要配置人員を欠くものとして 事業の正常な運営を妨げる場合に当たるということはできないと解するのが相当である。そして、年次休暇の利用目的は労基法の関知しないところ である〔……〕から、勤務割を変更して B を配置することが可能な 状況にあるにもかかわらず、休暇の利用目的のいかんによつてそのための 配慮をせずに時季変更権を行使することは、利用目的を考慮して年次休暇 を与えないことに等しく、許されないものであり、右時季変更権の行使 は、結局、事業の正常な運営を妨げる場合に当たらないものとして、無効 といわなければならない。」 3 労働基準法第64条の3では、 C を「妊産婦」とし、使用者は、 当該女性を、重量物を取り扱う業務、有害ガスを発散する場所における業 務その他妊産婦の妊娠、出産、哺育等に有害な業務に就かせてはならない としている。 4 労働安全衛生法に定める「事業者」とは、法人企業であれば D を 指している。 5 事業者は、クレーンの運転その他の業務で、労働安全衛生法施行令第 20条で定めるものについては、都道府県労働局長の当該業務に係る免許 を受けた者又は都道府県労働局長の登録を受けた者が行う当該業務に係る 技能講習を修了した者その他厚生労働省令で定める資格を有する者でなけ れば当該業務に就かせてはならないが、労働安全衛生法施行令第20条で 定めるものには、ボイラー(小型ボイラーを除く。)の取扱いの業務、つり 上げ荷重が5トン以上のクレーン(跨線テルハを除く。)の運転の業務、 E などがある。 (出典)第47回(平成27年度)社会保険労務士試験 選択式 問1/全国社会保険労務士会連合会試験センター
正解:⑫
第1問 空欄C
▼ 空欄 C に入る語句を選んでください。 〔問 1〕 次の文中の の部分を選択肢の中の最も適切な語句で埋め、完全 な文章とせよ。 1 最高裁判所は、海外旅行の添乗業務に従事する添乗員に労働基準法第 38条の2に定めるいわゆる事業場外労働のみなし労働時間制が適用され るかが争点とされた事件において、次のように判示した。 「本件添乗業務は、ツアーの旅行日程に従い、ツアー参加者に対する案 内や必要な手続の代行などといったサービスを提供するものであるとこ ろ、ツアーの旅行日程は、本件会社とツアー参加者との間の契約内容とし てその日時や目的地等を明らかにして定められており、その旅行日程につ き、添乗員は、変更補償金の支払など契約上の問題が生じ得る変更が起こ らないように、また、それには至らない場合でも変更が必要最小限のもの となるように旅程の管理等を行うことが求められている。そうすると、本 件添乗業務は、旅行日程が上記のとおりその日時や目的地等を明らかにし て定められることによって、業務の内容があらかじめ具体的に確定されて おり、添乗員が自ら決定できる事項の範囲及びその決定に係る選択の幅は 限られているものということができる。 また、ツアーの開始前には、本件会社は、添乗員に対し、本件会社とツ アー参加者との間の契約内容等を記載したパンフレットや最終日程表及び これに沿った手配状況を示したアイテナリーにより具体的な目的地及びそ の場所において行うべき観光等の内容や手順等を示すとともに、添乗員用 のマニュアルにより具体的な業務の内容を示し、これらに従った業務を行 うことを命じている。そして、ツアーの実施中においても、本件会社は、 添乗員に対し、携帯電話を所持して常時電源を入れておき、ツアー参加者 との間で契約上の問題やクレームが生じ得る旅行日程の変更が必要となる 場合には、本件会社に報告して指示を受けることを求めている。さらに、 ツアーの終了後においては、本件会社は、添乗員に対し、前記のとおり旅程の管理等の状況を具体的に把握することができる添乗日報によって、業 務の遂行の状況等の詳細かつ正確な報告を求めているところ、その報告の 内容については、ツアー参加者のアンケートを参照することや関係者に問 合せをすることによってその正確性を確認することができるものになって いる。これらによれば、本件添乗業務について、本件会社は、添乗員との 間で、あらかじめ定められた旅行日程に沿った旅程の管理等の業務を行う べきことを具体的に指示した上で、予定された旅行日程に途中で相応の変 更を要する事態が生じた場合にはその時点で個別の指示をするものとさ れ、旅行日程の終了後は内容の正確性を確認し得る添乗日報によって業務 の遂行の状況等につき詳細な報告を受けるものとされているということが できる。 以上のような業務の性質、内容やその遂行の態様、状況等、本件会社と 添乗員との間の業務に関する指示及び報告の方法、内容やその実施の態 様、状況等に鑑みると、本件添乗業務については、これに従事する添乗員 の勤務の状況を具体的に把握することが困難であったとは認め難く、労働 基準法38条の2第1項にいう「 A 」に当たるとはいえないと解す るのが相当である。」 2 最高裁判所は、労働基準法第39条第5項(当時は第3項)に定める使用 者による時季変更権の行使の有効性が争われた事件において、次のように 判示した。 「労基法39条3項〔現行5項〕ただし書にいう「事業の正常な運営を妨げ る場合」か否かの判断に当たつて、 B 配置の難易は、判断の一要 素となるというべきであるが、特に、勤務割による勤務体制がとられてい る事業場の場合には、重要な判断要素であることは明らかである。した がつて、そのような事業場において、使用者としての通常の配慮をすれ ば、勤務割を変更して B を配置することが客観的に可能な状況に あると認められるにもかかわらず、使用者がそのための配慮をしないこと により B が配置されないときは、必要配置人員を欠くものとして 事業の正常な運営を妨げる場合に当たるということはできないと解するのが相当である。そして、年次休暇の利用目的は労基法の関知しないところ である〔……〕から、勤務割を変更して B を配置することが可能な 状況にあるにもかかわらず、休暇の利用目的のいかんによつてそのための 配慮をせずに時季変更権を行使することは、利用目的を考慮して年次休暇 を与えないことに等しく、許されないものであり、右時季変更権の行使 は、結局、事業の正常な運営を妨げる場合に当たらないものとして、無効 といわなければならない。」 3 労働基準法第64条の3では、 C を「妊産婦」とし、使用者は、 当該女性を、重量物を取り扱う業務、有害ガスを発散する場所における業 務その他妊産婦の妊娠、出産、哺育等に有害な業務に就かせてはならない としている。 4 労働安全衛生法に定める「事業者」とは、法人企業であれば D を 指している。 5 事業者は、クレーンの運転その他の業務で、労働安全衛生法施行令第 20条で定めるものについては、都道府県労働局長の当該業務に係る免許 を受けた者又は都道府県労働局長の登録を受けた者が行う当該業務に係る 技能講習を修了した者その他厚生労働省令で定める資格を有する者でなけ れば当該業務に就かせてはならないが、労働安全衛生法施行令第20条で 定めるものには、ボイラー(小型ボイラーを除く。)の取扱いの業務、つり 上げ荷重が5トン以上のクレーン(跨線テルハを除く。)の運転の業務、 E などがある。 (出典)第47回(平成27年度)社会保険労務士試験 選択式 問1/全国社会保険労務士会連合会試験センター
正解:⑰
第1問 空欄D
▼ 空欄 D に入る語句を選んでください。 〔問 1〕 次の文中の の部分を選択肢の中の最も適切な語句で埋め、完全 な文章とせよ。 1 最高裁判所は、海外旅行の添乗業務に従事する添乗員に労働基準法第 38条の2に定めるいわゆる事業場外労働のみなし労働時間制が適用され るかが争点とされた事件において、次のように判示した。 「本件添乗業務は、ツアーの旅行日程に従い、ツアー参加者に対する案 内や必要な手続の代行などといったサービスを提供するものであるとこ ろ、ツアーの旅行日程は、本件会社とツアー参加者との間の契約内容とし てその日時や目的地等を明らかにして定められており、その旅行日程につ き、添乗員は、変更補償金の支払など契約上の問題が生じ得る変更が起こ らないように、また、それには至らない場合でも変更が必要最小限のもの となるように旅程の管理等を行うことが求められている。そうすると、本 件添乗業務は、旅行日程が上記のとおりその日時や目的地等を明らかにし て定められることによって、業務の内容があらかじめ具体的に確定されて おり、添乗員が自ら決定できる事項の範囲及びその決定に係る選択の幅は 限られているものということができる。 また、ツアーの開始前には、本件会社は、添乗員に対し、本件会社とツ アー参加者との間の契約内容等を記載したパンフレットや最終日程表及び これに沿った手配状況を示したアイテナリーにより具体的な目的地及びそ の場所において行うべき観光等の内容や手順等を示すとともに、添乗員用 のマニュアルにより具体的な業務の内容を示し、これらに従った業務を行 うことを命じている。そして、ツアーの実施中においても、本件会社は、 添乗員に対し、携帯電話を所持して常時電源を入れておき、ツアー参加者 との間で契約上の問題やクレームが生じ得る旅行日程の変更が必要となる 場合には、本件会社に報告して指示を受けることを求めている。さらに、 ツアーの終了後においては、本件会社は、添乗員に対し、前記のとおり旅程の管理等の状況を具体的に把握することができる添乗日報によって、業 務の遂行の状況等の詳細かつ正確な報告を求めているところ、その報告の 内容については、ツアー参加者のアンケートを参照することや関係者に問 合せをすることによってその正確性を確認することができるものになって いる。これらによれば、本件添乗業務について、本件会社は、添乗員との 間で、あらかじめ定められた旅行日程に沿った旅程の管理等の業務を行う べきことを具体的に指示した上で、予定された旅行日程に途中で相応の変 更を要する事態が生じた場合にはその時点で個別の指示をするものとさ れ、旅行日程の終了後は内容の正確性を確認し得る添乗日報によって業務 の遂行の状況等につき詳細な報告を受けるものとされているということが できる。 以上のような業務の性質、内容やその遂行の態様、状況等、本件会社と 添乗員との間の業務に関する指示及び報告の方法、内容やその実施の態 様、状況等に鑑みると、本件添乗業務については、これに従事する添乗員 の勤務の状況を具体的に把握することが困難であったとは認め難く、労働 基準法38条の2第1項にいう「 A 」に当たるとはいえないと解す るのが相当である。」 2 最高裁判所は、労働基準法第39条第5項(当時は第3項)に定める使用 者による時季変更権の行使の有効性が争われた事件において、次のように 判示した。 「労基法39条3項〔現行5項〕ただし書にいう「事業の正常な運営を妨げ る場合」か否かの判断に当たつて、 B 配置の難易は、判断の一要 素となるというべきであるが、特に、勤務割による勤務体制がとられてい る事業場の場合には、重要な判断要素であることは明らかである。した がつて、そのような事業場において、使用者としての通常の配慮をすれ ば、勤務割を変更して B を配置することが客観的に可能な状況に あると認められるにもかかわらず、使用者がそのための配慮をしないこと により B が配置されないときは、必要配置人員を欠くものとして 事業の正常な運営を妨げる場合に当たるということはできないと解するのが相当である。そして、年次休暇の利用目的は労基法の関知しないところ である〔……〕から、勤務割を変更して B を配置することが可能な 状況にあるにもかかわらず、休暇の利用目的のいかんによつてそのための 配慮をせずに時季変更権を行使することは、利用目的を考慮して年次休暇 を与えないことに等しく、許されないものであり、右時季変更権の行使 は、結局、事業の正常な運営を妨げる場合に当たらないものとして、無効 といわなければならない。」 3 労働基準法第64条の3では、 C を「妊産婦」とし、使用者は、 当該女性を、重量物を取り扱う業務、有害ガスを発散する場所における業 務その他妊産婦の妊娠、出産、哺育等に有害な業務に就かせてはならない としている。 4 労働安全衛生法に定める「事業者」とは、法人企業であれば D を 指している。 5 事業者は、クレーンの運転その他の業務で、労働安全衛生法施行令第 20条で定めるものについては、都道府県労働局長の当該業務に係る免許 を受けた者又は都道府県労働局長の登録を受けた者が行う当該業務に係る 技能講習を修了した者その他厚生労働省令で定める資格を有する者でなけ れば当該業務に就かせてはならないが、労働安全衛生法施行令第20条で 定めるものには、ボイラー(小型ボイラーを除く。)の取扱いの業務、つり 上げ荷重が5トン以上のクレーン(跨線テルハを除く。)の運転の業務、 E などがある。 (出典)第47回(平成27年度)社会保険労務士試験 選択式 問1/全国社会保険労務士会連合会試験センター
正解:⑮
第1問 空欄E
▼ 空欄 E に入る語句を選んでください。 〔問 1〕 次の文中の の部分を選択肢の中の最も適切な語句で埋め、完全 な文章とせよ。 1 最高裁判所は、海外旅行の添乗業務に従事する添乗員に労働基準法第 38条の2に定めるいわゆる事業場外労働のみなし労働時間制が適用され るかが争点とされた事件において、次のように判示した。 「本件添乗業務は、ツアーの旅行日程に従い、ツアー参加者に対する案 内や必要な手続の代行などといったサービスを提供するものであるとこ ろ、ツアーの旅行日程は、本件会社とツアー参加者との間の契約内容とし てその日時や目的地等を明らかにして定められており、その旅行日程につ き、添乗員は、変更補償金の支払など契約上の問題が生じ得る変更が起こ らないように、また、それには至らない場合でも変更が必要最小限のもの となるように旅程の管理等を行うことが求められている。そうすると、本 件添乗業務は、旅行日程が上記のとおりその日時や目的地等を明らかにし て定められることによって、業務の内容があらかじめ具体的に確定されて おり、添乗員が自ら決定できる事項の範囲及びその決定に係る選択の幅は 限られているものということができる。 また、ツアーの開始前には、本件会社は、添乗員に対し、本件会社とツ アー参加者との間の契約内容等を記載したパンフレットや最終日程表及び これに沿った手配状況を示したアイテナリーにより具体的な目的地及びそ の場所において行うべき観光等の内容や手順等を示すとともに、添乗員用 のマニュアルにより具体的な業務の内容を示し、これらに従った業務を行 うことを命じている。そして、ツアーの実施中においても、本件会社は、 添乗員に対し、携帯電話を所持して常時電源を入れておき、ツアー参加者 との間で契約上の問題やクレームが生じ得る旅行日程の変更が必要となる 場合には、本件会社に報告して指示を受けることを求めている。さらに、 ツアーの終了後においては、本件会社は、添乗員に対し、前記のとおり旅程の管理等の状況を具体的に把握することができる添乗日報によって、業 務の遂行の状況等の詳細かつ正確な報告を求めているところ、その報告の 内容については、ツアー参加者のアンケートを参照することや関係者に問 合せをすることによってその正確性を確認することができるものになって いる。これらによれば、本件添乗業務について、本件会社は、添乗員との 間で、あらかじめ定められた旅行日程に沿った旅程の管理等の業務を行う べきことを具体的に指示した上で、予定された旅行日程に途中で相応の変 更を要する事態が生じた場合にはその時点で個別の指示をするものとさ れ、旅行日程の終了後は内容の正確性を確認し得る添乗日報によって業務 の遂行の状況等につき詳細な報告を受けるものとされているということが できる。 以上のような業務の性質、内容やその遂行の態様、状況等、本件会社と 添乗員との間の業務に関する指示及び報告の方法、内容やその実施の態 様、状況等に鑑みると、本件添乗業務については、これに従事する添乗員 の勤務の状況を具体的に把握することが困難であったとは認め難く、労働 基準法38条の2第1項にいう「 A 」に当たるとはいえないと解す るのが相当である。」 2 最高裁判所は、労働基準法第39条第5項(当時は第3項)に定める使用 者による時季変更権の行使の有効性が争われた事件において、次のように 判示した。 「労基法39条3項〔現行5項〕ただし書にいう「事業の正常な運営を妨げ る場合」か否かの判断に当たつて、 B 配置の難易は、判断の一要 素となるというべきであるが、特に、勤務割による勤務体制がとられてい る事業場の場合には、重要な判断要素であることは明らかである。した がつて、そのような事業場において、使用者としての通常の配慮をすれ ば、勤務割を変更して B を配置することが客観的に可能な状況に あると認められるにもかかわらず、使用者がそのための配慮をしないこと により B が配置されないときは、必要配置人員を欠くものとして 事業の正常な運営を妨げる場合に当たるということはできないと解するのが相当である。そして、年次休暇の利用目的は労基法の関知しないところ である〔……〕から、勤務割を変更して B を配置することが可能な 状況にあるにもかかわらず、休暇の利用目的のいかんによつてそのための 配慮をせずに時季変更権を行使することは、利用目的を考慮して年次休暇 を与えないことに等しく、許されないものであり、右時季変更権の行使 は、結局、事業の正常な運営を妨げる場合に当たらないものとして、無効 といわなければならない。」 3 労働基準法第64条の3では、 C を「妊産婦」とし、使用者は、 当該女性を、重量物を取り扱う業務、有害ガスを発散する場所における業 務その他妊産婦の妊娠、出産、哺育等に有害な業務に就かせてはならない としている。 4 労働安全衛生法に定める「事業者」とは、法人企業であれば D を 指している。 5 事業者は、クレーンの運転その他の業務で、労働安全衛生法施行令第 20条で定めるものについては、都道府県労働局長の当該業務に係る免許 を受けた者又は都道府県労働局長の登録を受けた者が行う当該業務に係る 技能講習を修了した者その他厚生労働省令で定める資格を有する者でなけ れば当該業務に就かせてはならないが、労働安全衛生法施行令第20条で 定めるものには、ボイラー(小型ボイラーを除く。)の取扱いの業務、つり 上げ荷重が5トン以上のクレーン(跨線テルハを除く。)の運転の業務、 E などがある。 (出典)第47回(平成27年度)社会保険労務士試験 選択式 問1/全国社会保険労務士会連合会試験センター
正解:⑦