ひとことで言うと
格差を埋めるために女性を優遇しても法違反にならない、という例外規定です。
解説
ポジティブ・アクションとは、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保の支障となっている事情を改善することを目的として、事業主が女性労働者に関して行う措置をいいます。男女雇用機会均等法は、この措置が差別禁止の規定に違反しないことを明らかにしています。
くわしく解説
男女雇用機会均等法8条は、募集・採用における均等な機会の付与、性別による差別の禁止、間接差別の禁止の3つの規定について、事業主が男女の均等な機会及び待遇の確保の支障となっている事情を改善することを目的として女性労働者に関して行う措置を講ずることを妨げるものではない、と定めています。
つまり、女性労働者と男性労働者との間に事実上の格差が生じている状況を改善する目的で行う、女性のみを対象にした措置や女性を有利に取り扱う措置は法違反となりません。
認められるのは、女性労働者が男性労働者と比較して相当程度少ない(4割を下回っている)場合です。この4割という目安が数字として問われます。
注意が必要なのは、これがあくまで例外だという点です。格差がないのに女性だけを優遇すれば、男性に対する差別になります。男女雇用機会均等法は女性のためだけの法律ではなく、男性に対する差別も禁止しているためです。
目的も限定されています。「均等な機会及び待遇の確保の支障となっている事情を改善することを目的として」行うものでなければなりません。単に女性を増やしたいという理由では足りず、現に格差があってそれを是正するという文脈が必要になります。
女性活躍推進法の一般事業主行動計画も、同じ問題意識から出てきた制度です。あちらは計画を作って公表させる仕組み、こちらは優遇措置を適法化する仕組みという役割分担になっています。
具体例で考えよう
女性管理職が全体の2割の会社が、管理職候補の研修を女性のみ対象に実施することは適法です。
試験対策ポイント
ポジティブ・アクションは、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保の支障となっている事情を改善することを目的として女性労働者に関して行う措置で、募集採用の均等な機会・性別による差別の禁止・間接差別の禁止の規定に違反しない。女性労働者が男性労働者と比較して相当程度少ない(4割を下回っている)場合に認められる
関連法令
男女雇用機会均等法8条
関連用語
「労務管理その他の労働に関する一般常識」の他の用語
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