ひとことで言うと
通勤の途中で経路をそれること(逸脱)と、経路上で通勤と関係のない行為を行うこと(中断)です。原則として、その間だけでなくその後の移動も通勤ではなくなります。
解説
逸脱とは、通勤の途中において、就業又は通勤とは関係のない目的で合理的な経路をそれることをいいます。中断とは、通勤の経路上において、通勤とは関係のない行為を行うことをいいます。逸脱又は中断があった場合、その間及びその後の移動は通勤とされません。
くわしく解説
原則は厳しく、寄り道をした瞬間からゴールまで通勤の扱いが打ち切られます。通常の経路に戻ったとしても、通勤に復活することはありません。
これに対して例外があります。逸脱又は中断であっても、日常生活上必要な行為をやむを得ない事由により行うための最小限度のものである場合には、当該逸脱又は中断の間を除き、通常の経路に復した後は通勤と認められます。原則との違いは「経路に戻った後が通勤に戻るかどうか」だけで、逸脱・中断の間が通勤でないことは共通です。
日常生活上必要な行為として認められるのは、次の5類型です。
・日用品の購入その他これに準ずる行為
・職業訓練、学校教育法に規定する学校において行われる教育その他これらに準ずる教育訓練
・選挙権の行使その他これに準ずる行為
・病院又は診療所において診察又は治療を受けることその他これに準ずる行為
・要介護状態にある配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹並びに配偶者の父母の介護(継続的に又は反復して行われるものに限る)
5つ目の要介護状態とは、負傷、疾病又は身体上若しくは精神上の障害により、2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態をいいます。
なお、経路上での短時間のささいな行為は、そもそも逸脱にも中断にもあたらず、通勤が続いていると扱われます。
具体例で考えよう
帰宅途中にスーパーで夕飯の食材を買い、いつもの道に戻ってから車にはねられた場合は通勤災害になります。一方、スーパーの通路で滑って転んだのであれば、逸脱・中断の間にあたるため通勤災害にはなりません。
試験対策ポイント
原則として逸脱又は中断の間及びその後の移動は通勤とされない。日常生活上必要な行為をやむを得ない事由により最小限度の範囲で行う場合は、その間を除き通常の経路に復した後は通勤とされる。介護の対象は配偶者・子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹・配偶者の父母で、要介護状態は2週間以上
関連法令
労働者災害補償保険法7条3項、労働者災害補償保険法施行規則8条
関連用語
「労働者災害補償保険法」の他の用語
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