ひとことで言うと
保険給付の額を計算するベースとなる1日当たりの金額です。原則として労働基準法の平均賃金ですが、スライド制と年齢階層別の限度額により調整されます。
解説
給付基礎日額とは、保険給付を支給する場合のベースとなる1日当たりの金額をいい、原則として労働基準法の平均賃金がこれにあたります。ただしスライド制や年齢階層別の最低・最高限度額が働くため、必ずしも平均賃金と同額になるとは限りません。1円未満の端数があるときは1円に切り上げます。
くわしく解説
給付基礎日額には、用途に応じて3つの種類があります。
・休業給付基礎日額(休業補償給付・休業給付のベース)
スライドは四半期ごとの平均給与額を比較し、10%を超えて変動した場合に翌々四半期の初日から改定されます。年齢階層別の最低・最高限度額は、療養を開始した日から起算して1年6か月を経過した日以後の日について適用されます。
・年金給付基礎日額(年金タイプの給付のベース)
スライドは年度ごとの平均給与額を比較し、わずかでも変動すれば翌年度の8月から適用されます。年齢階層別の限度額は最初の時点から適用されます。
・一時金の給付基礎日額(一時金タイプの給付のベース)
スライドは年金給付基礎日額と同じですが、年齢階層別の限度額の適用はありません。
覚え方としては、スライドは休業だけが厳しく(四半期・10%超)、限度額は一時金だけがかからない、と整理できます。
なお、平均給与額とは毎月勤労統計における毎月決まって支給する給与の額を基礎として算定した労働者1人当たりの1か月平均額をいい、年齢階層別の限度額は賃金構造基本統計を基礎に算定されます。特別加入者には賃金の概念がないため、本人が希望する額(最高25,000円・最低3,500円)に基づいて決定されます。
具体例で考えよう
平均賃金を計算した結果が9,876円54銭となった場合、給付基礎日額は切り上げて9,877円になります。切り捨てて9,876円としてはいけません。
試験対策ポイント
給付基礎日額の1円未満の端数は1円に切り上げる(切捨て・四捨五入ではない)。休業給付基礎日額のスライドは四半期比較・10%超・翌々四半期の初日から。年齢階層別の限度額は休業が1年6か月経過後、年金が最初から、一時金は適用なし
関連法令
労働者災害補償保険法8条、8条の2、8条の3、8条の4、8条の5
関連用語
「労働者災害補償保険法」の他の用語
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