ひとことで言うと
経済上の理由で事業を縮小せざるを得なくなった会社が、解雇せずに休業させた場合に支給される助成金です。雇用安定事業の代表格です。
解説
雇用調整助成金とは、景気の変動、産業構造の変化その他の経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされた場合において、労働者を休業させる事業主その他労働者の雇用の安定を図るために必要な措置を講ずる事業主に対して支給される助成金をいいます。雇用安定事業として行われます。
くわしく解説
要件を分解すると次のようになります。
・きっかけ … 景気の変動、産業構造の変化その他の経済上の理由
・状況 … 事業活動の縮小を余儀なくされたこと
・行動 … 労働者を休業させる、その他雇用の安定を図るために必要な措置を講ずること
仕事が減ったときに解雇するのではなく、休業させて雇用を維持する。その負担を国が助けるというのがこの助成金の趣旨で、まさに雇用安定事業のキーワードである「失業の予防」にあたります。
注意したいのは、経済上の理由が求められている点です。天災による事業活動の縮小には別の枠組みがあります。
支給されない場合もあります。試験では、雇用調整助成金は労働保険料の納付の状況が著しく不適切である事業主に対しては支給しない、という記述が正しいものとして出題されています。保険料を納めていない事業主に助成金だけ出すわけにはいかないという当然の帰結で、この考え方は他の助成金にも共通します。
実務では、社労士が申請代行を行う代表的な助成金でもあります。景気の後退期や大きな災害の後には申請が集中します。
なお、雇用保険二事業の財源は事業主のみが負担する保険料で賄われます。労働者負担分は失業等給付等に充てられ、二事業には使われません。この点も理解しておくと、なぜ助成金が事業主にだけ支給されるのかが腑に落ちます。
具体例で考えよう
受注が急減した製造業の会社が、従業員を解雇せずに一時的に休業させて休業手当を支払った場合、その費用の一部が雇用調整助成金として助成されます。
試験対策ポイント
雇用調整助成金は、景気の変動、産業構造の変化その他の経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされた場合に、労働者を休業させる事業主その他雇用の安定を図るために必要な措置を講ずる事業主に支給される。労働保険料の納付の状況が著しく不適切である事業主には支給しない
関連法令
雇用保険法62条1項、雇用保険法施行規則102条の3、120条の2
関連用語
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