ひとことで言うと
黄りんマッチやベンジジンなど、労働者に重度の健康障害を生ずる物質です。製造だけでなく輸入・譲渡・提供・使用まで禁止されています。
解説
製造等禁止物質とは、労働者に重度の健康障害を生ずる物として政令で定められ、製造・輸入・譲渡・提供・使用が禁止されている物質をいいます。試験研究目的の場合に限り、あらかじめ都道府県労働局長の許可を受ければ製造・輸入・使用ができます。
くわしく解説
黄りんマッチ、ベンジジンなど、労働者に重度の健康障害を生ずる物は、製造し、輸入し、譲渡し、提供し、又は使用してはなりません。
禁じられている行為が5つ並んでいる点に注目してください。作ることだけでなく、輸入・譲渡・提供・使用まで丸ごと封じられています。
ただし、目的が試験研究である場合は例外です。あらかじめ都道府県労働局長の許可を受けることで、製造・輸入・使用が認められます。研究の道まで閉ざしてしまうと、その物質の危険性を解明できなくなるためです。
よく比較されるのが製造許可物質です。ジクロルベンジジン、ジクロルベンジジンを含有する製剤その他の労働者に重度の健康障害を生ずる「おそれのある」物を製造しようとする者は、あらかじめ厚生労働大臣の許可を受けなければなりません。
違いは2つです。1つ目は対象の表現で、禁止物質が「重度の健康障害を生ずる物」、許可物質が「重度の健康障害を生ずるおそれのある物」です。2つ目は許可権者で、試験研究目的での禁止物質は都道府県労働局長、製造許可物質は厚生労働大臣です。入れ替えて出題されやすいので確実に区別してください。
なお、製造等禁止の規定に違反した場合には、安衛法で最も重い罰則(3年以下の懲役又は300万円以下の罰金)が科されます。
具体例で考えよう
大学の研究室が、過去に使われていた有害な染料中間体の分解方法を研究するために少量を製造する場合、あらかじめ都道府県労働局長の許可を受ける必要があります。
試験対策ポイント
対象は「重度の健康障害を生ずる物」。製造・輸入・譲渡・提供・使用が禁止。試験研究目的はあらかじめ都道府県労働局長の許可で可能。製造許可物質は「生ずるおそれのある物」で厚生労働大臣の許可。違反すると安衛法で最も重い罰則(3年以下の懲役又は300万円以下の罰金)
関連法令
労働安全衛生法55条・56条、労働安全衛生法施行令16条・17条
関連用語
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