ひとことで言うと
時効の2年を超えて労働保険料を納付させることを可能にする雇用保険の制度です。額は基本額に10%を加算します。
解説
特例納付保険料とは、保険料徴収に関する消滅時効である2年を超えて労働保険料を事業主に納付させることを可能とする制度をいいます。対象となるのは、特例対象者を雇用していた事業主であって、雇用保険に係る保険関係が成立していたにもかかわらず保険関係成立届を提出していなかった事業主です。
くわしく解説
保険関係成立届が出ていなければ、政府の側から保険料の納付を勧奨しようがありません。そのまま2年が経てば時効で徴収できなくなります。しかしその間、労働者からは雇用保険料相当額が賃金から控除されていた。これでは労働者が救われません。そこで用意されたのがこの制度です。簡単にいえば、対象事業主は「2年を超えて労働保険料を納めていない事業主」です。
特例対象者とは、雇用保険法の規定による「被保険者となったことの確認」があった日の2年前の日より前に、被保険者の負担すべき雇用保険料相当額が当該被保険者に支払われた賃金から控除されていたにもかかわらず、事業主が被保険者資格取得届を行わなかったことにより雇用保険の被保険者とされていなかった者(当該事実を知っていた者を除く)をいいます。
つまり、給与から雇用保険料を天引きされていたのに、会社が手続をしていなかったために被保険者になっていなかった人です。
額は基本額に加算額を加算した額で、加算額は基本額の10%です。試験では、その額に100分の10を乗じて得た額を加算したものとされている、という記述が正しいものとして出題されています。
特例納付保険料は雇用保険のみの制度です。労災保険にはありません。また、印紙保険料とともに概算・確定の仕組みから除外されています。過去の分を後から納めるものなので、先に概算で払うという発想が当てはまらないからです。
具体例で考えよう
10年前から従業員を雇っていたのに保険関係成立届を出していなかった会社は、その従業員が被保険者だったことを確認された時点で対象になり得ます。
試験対策ポイント
特例納付保険料の対象は、特例対象者を雇用していた事業主であって保険関係成立届を提出していなかった事業主。額は基本額に基本額の100分の10を加算した額。雇用保険のみの制度で、概算・確定の仕組みから除外されている
関連法令
労働保険徴収法26条
関連用語
「労働保険徴収法」の他の用語
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