ひとことで言うと
一定の重さの障害が複数残った場合に、重いほうの障害等級を最大3つ繰り上げる扱いです。13級以上で1級、8級以上で2級、5級以上で3級繰り上がります。
解説
併合繰上げとは、同時に複数の身体障害が残った場合に、重いほうの身体障害の等級を繰り上げて障害等級を決める取扱いをいいます。単に重いほうの障害に基づいて給付する「併合」に対し、一定の重さの障害が重なったときには等級そのものを引き上げるという処理です。
くわしく解説
まず原則である併合から確認します。同時に複数の身体障害が残った場合、そのすべての障害に対して給付が行われるわけではなく、重いほうの身体障害に基づいて給付が行われます。これを併合といいます。
そのうえで、次の場合には併合ではなく併合繰上げが行われます。
・第13級以上に該当する身体障害が複数残った場合 … 重いほうを1級繰上げ
・第8級以上に該当する身体障害が複数残った場合 … 重いほうを2級繰上げ
・第5級以上に該当する身体障害が複数残った場合 … 重いほうを3級繰上げ
13・8・5という3つの数字と、1級・2級・3級という繰上げ幅がセットになっています。重い障害が重なるほど繰上げ幅が大きくなるという素直な設計です。
判定の際に注意したいのは、複数の障害が「いずれもその等級以上か」を見るという点です。たとえば第4級と第5級の2つの障害が残った場合、いずれも第5級以上ですから3級繰上げとなり、重いほうの第4級から3つ繰り上がって第1級になります。
試験では、第4級と第5級の2障害がある場合の障害等級を第2級とする誤りの選択肢が出題されたことがあります。1級ずつ数えるのではなく、繰上げ幅を先に決めてから重いほうの等級に適用する、という手順を守れば間違えません。
具体例で考えよう
第9級と第11級の障害が残った場合は、いずれも第13級以上なので1級繰上げとなり、重いほうの第9級から繰り上がって第8級として扱われます。年金ではなく一時金の範囲にとどまります。
試験対策ポイント
併合は重いほうの障害に基づいて給付する扱い。併合繰上げは第13級以上が複数で1級、第8級以上が複数で2級、第5級以上が複数で3級繰上げ。第4級と第5級の2障害なら3級繰り上がって第1級となる
関連法令
労働者災害補償保険法施行規則14条2項・3項
関連用語
「労働者災害補償保険法」の他の用語
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