ひとことで言うと
受けられるのは「子のある配偶者」又は「子」だけです。子のない配偶者には支給されません。
解説
遺族基礎年金とは、被保険者又は被保険者であった者が死亡したときに、その者と生計維持関係にあった子のある配偶者又は子に支給される年金をいいます。遺族の範囲がきわめて狭いことが最大の特徴です。
くわしく解説
死亡した人が満たすべき入口は4つあります。
(a) 被保険者が死亡したとき
(b) 被保険者であった者であって、日本国内に住所を有し、かつ60歳以上65歳未満である者が死亡したとき
(c) 老齢基礎年金の受給権者(受給資格期間が25年以上である者に限る)が死亡したとき
(d) 受給資格期間が25年以上である者が死亡したとき
(a)と(b)には保険料納付要件がかかりますが、(c)と(d)にはかかりません。すでに25年以上の期間を有している人なので、改めて滞納の有無を問う必要がないためです。
(c)(d)の25年という数字に注意が必要です。老齢基礎年金の受給資格期間は平成29年に10年へ短縮されましたが、遺族基礎年金のこの要件は25年のままです。
子の要件は次のとおりです。
・18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあること、又は20歳未満であって障害等級1級・2級に該当する障害の状態にあること
・現に婚姻をしていないこと
額は次のようになります。
・配偶者が受ける場合 … 780,900円×改定率 + 子の加算額(2人目まで1人につき224,700円×改定率、3人目以降1人につき74,900円×改定率)
・子が受ける場合 … 1人目には加算がなく、2人目以降について同じ額を加算し、合計額を子の数で除してそれぞれに支給する
子のない配偶者は遺族基礎年金を受けられません。だからこそ第1号被保険者には寡婦年金と死亡一時金が用意され、厚生年金保険では中高齢寡婦加算がその役割を担っています。
具体例で考えよう
自営業の夫が亡くなり、妻と10歳の子が残された場合には妻が遺族基礎年金を受けますが、子がいなければ妻は受けられません。
試験対策ポイント
遺族基礎年金を受けられる遺族は子のある配偶者又は子。子は18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるか20歳未満で障害等級1級・2級に該当し、現に婚姻をしていないこと。(c)(d)の要件の受給資格期間は25年のまま(老齢基礎年金の10年ではない)
関連法令
国民年金法37条、37条の2、38条、39条
関連用語
「国民年金法」の他の用語
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