ひとことで言うと
学生の保険料を後回しにする制度です。受給資格期間には入りますが、追納しなければ年金額はまったく増えません。
解説
学生納付特例とは、大学・高等学校等の学生である第1号被保険者について、本人の前年の所得が一定額以下であるときに、申請により保険料の納付が猶予される制度をいいます。名称は特例ですが、法律上は保険料免除期間の一種として扱われます。
くわしく解説
所得の基準は「扶養親族等の数×38万円 + 128万円」です。半額免除と同じ計算式になります。
判定の対象が本人の所得だけである点が最大の特徴です。ほかの申請免除では世帯主や配偶者の所得も見ますが、学生納付特例では学生本人の所得しか見ません。親に十分な収入があっても、学生本人にアルバイト程度の収入しかなければ対象になります。
老齢基礎年金への反映がゼロである点も重要です。全額免除であれば2分の1が反映されますが、学生納付特例と50歳未満の納付猶予は、免除の一種でありながら年金額への反映がありません。受給資格期間には算入されるので、無年金になるのを防ぐ効果だけがあるということです。
だからこそ追納の順序で優先されます。追納は学生納付特例と50歳未満納付猶予を最優先し、次いで法定免除・申請免除の順に、それぞれ先に経過した月の分から行うこととされています。追納しないと1円も増えない期間を先に埋める、という設計です。
障害基礎年金・遺族基礎年金との関係では通常の免除期間と同じ扱いになります。保険料納付要件の判定において、学生納付特例を受けた期間は滞納期間になりません。学生が事故で障害を負った場合でも、特例を受けていれば障害基礎年金の道が残るということです。
なお、学生納付特例を受けている者は付加保険料を納付することができず、国民年金基金の加入員にもなれません。
具体例で考えよう
アルバイト収入だけの20歳の大学生は、親の所得がいくらであっても学生納付特例の対象になり、卒業後10年以内に追納すれば年金額に反映できます。
試験対策ポイント
学生納付特例は本人の前年所得が扶養親族等の数×38万円+128万円以下であることが要件で、世帯主や配偶者の所得は問わない。受給資格期間には算入されるが老齢基礎年金の額には反映されない。追納は学生納付特例と50歳未満納付猶予を最優先する
関連法令
国民年金法90条の3、94条
関連用語
「国民年金法」の他の用語
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