ひとことで言うと
65歳より遅く受け取り始める手続です。1か月につき1,000分の7が増額され、最大84%増えます。
解説
支給の繰下げとは、老齢基礎年金の受給権を有する者が厚生労働大臣に申し出ることにより、65歳より後から支給を受けることをいいます。遅く受け取る代わりに年金額が増額され、その増額は生涯続きます。
くわしく解説
申出ができるのは次の要件を満たす場合です。
・66歳に達する前に老齢基礎年金を請求していなかったこと
・65歳に達したとき、又は65歳に達した日から66歳に達した日までの間において、他の年金たる給付(一部を除く)を受けていないこと
2つ目の要件が実務上の落とし穴になります。65歳から66歳までの間に障害基礎年金や遺族厚生年金などを受けてしまうと、繰下げの申出ができなくなります。
額は次のように計算します。
繰下げ支給の額 = 本来の額 +(本来の額 × 増額率)
増額率 = 1,000分の7 × 繰り下げた月数
繰り下げた月数は、受給権を取得した月から繰下げ申出月の前月までの月数で、120月が上限です。120月は10年なので、増額率は最大で84%になります。
用語は「申出」です。繰上げが「請求」なのと対になっています。
老齢厚生年金の繰下げとは独立して行えます。繰上げは同時に請求しなければなりませんが、繰下げは片方だけ行うことができます。老齢基礎年金だけを繰り下げて老齢厚生年金は65歳から受ける、といった組合せが可能だということです。
付加年金も老齢基礎年金に連動して繰り下げられ、同じ増額率が適用されます。
具体例で考えよう
70歳ちょうどで繰下げの申出をすると、繰り下げた月数は60月なので増額率は60×7÷1,000=42%になります。
試験対策ポイント
繰下げは「申出」。増額率は1,000分の7×繰り下げた月数で、月数は受給権取得月から申出月の前月まで(上限120月・84%)。65歳から66歳までの間に他の年金たる給付を受けたときは申出ができない。老齢厚生年金とは別々に繰り下げられる
関連法令
国民年金法28条
関連用語
「国民年金法」の他の用語
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