ひとことで言うと
業務上のケガや病気で療養休業している期間と、産前産後休業の期間、そしてそれぞれの後30日間は解雇そのものが禁止されます。
解説
解雇制限とは、業務上の負傷・疾病の療養のために休業する期間とその後30日間、及び産前産後休業の期間とその後30日間について、使用者による解雇を禁止する制度をいいます。打切補償を支払う場合と、天災事変等で事業の継続が不可能になった場合が例外です。
くわしく解説
労働基準法19条は、次の2つの期間について労働者の解雇を禁止しています。
・業務上の負傷・疾病の療養のために休業する期間とその後30日間
・産前産後休業(産前6週間・多胎妊娠は14週間、産後8週間)の期間とその後30日間
休業明けすぐの解雇も許さないよう、「その後30日間」まで保護が延びている点がポイントです。
この解雇制限期間中でも、例外的に解雇できる場合が2つあります。
・療養開始後3年を経過し、使用者が平均賃金の1,200日分の打切補償を支払う場合 ― 労働基準監督署長の認定は不要
・天災事変その他やむを得ない事由で事業の継続が不可能になった場合(単なる経営難は含まない)― 所轄労働基準監督署長の認定が必要
打切補償のパターンは認定不要、天災事変のパターンは認定必要という対比が試験で狙われます。解雇予告の除外認定(天災事変・労働者の責に帰すべき事由)がいずれも認定必要であることと合わせて整理してください。
なお、解雇制限がかかるのは「業務上」の傷病による休業です。私傷病で休業している期間は19条の解雇制限の対象になりません。
具体例で考えよう
配送中の事故で3か月休業したドライバーは、復帰後30日間も含めて解雇できません。一方、会社の倉庫が大地震で全壊し事業継続が不可能になった場合は、監督署長の認定を受ければ解雇制限期間中でも解雇が可能になります。
試験対策ポイント
対象は業務上傷病の療養休業期間+30日と産前産後休業期間+30日の2つ。例外は打切補償(療養開始後3年経過・平均賃金1,200日分、認定不要)と天災事変等(所轄労働基準監督署長の認定が必要)。私傷病による休業は対象外
関連法令
労働基準法19条
関連用語
「労働基準法」の他の用語
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