ひとことで言うと
会社を辞めたあとも、同じ保険者の被保険者を最長2年間続けられる制度です。申出は資格喪失日から20日以内という短い期限があります。
解説
任意継続被保険者とは、当然被保険者であった者が、退職後も引き続き同じ保険者から保険給付等を受けるために、自らの申出により被保険者となったものをいいます。資格喪失の日の前日まで継続して2か月以上当然被保険者であったことと、資格を喪失した日から20日以内に申出をすることの2つが要件です。
くわしく解説
在職中は保険料を事業主と折半していましたが、任意継続被保険者は全額を自分で負担します。保険料はその月の10日(初めて納付すべき保険料については保険者が指定する日)までに本人が納付します。将来の一定期間の保険料を前納することもでき、この場合は年4分の利率で計算した割引額が適用されます。
加入できる期間は、任意継続被保険者となった日から2年間です。資格を失う場面は喪失日の考え方で2つに分かれます。
・翌日に喪失 … 2年の経過、死亡、保険料を納付期日までに納付しなかったとき、喪失を希望する旨の申出が受理された日の属する月の末日の到来
・その日に喪失 … 当然被保険者となったとき、船員保険の被保険者となったとき、後期高齢者医療の被保険者等となったとき
他の制度の被保険者になる場面は「その日」、それ以外は「翌日」と押さえると整理できます。二重加入を避けるため、新しい資格を得たその日に古い資格が切れるという理屈です。
給付面では制限があります。傷病手当金と出産手当金は、任意継続被保険者及び特例退職被保険者には支給されません。いずれも労務不能や労務に服さなかったことによる減収を埋める所得保障の給付だからです。ただし、資格喪失後の継続給付として受けている場合は別枠で、任意継続被保険者であっても要件を満たす限り受けられます(特例退職被保険者は傷病手当金の継続給付を受けられません)。
標準報酬月額にも独自の決め方があり、資格喪失時の標準報酬月額と、全被保険者の平均額から算出した標準報酬月額のいずれか少ない額とされます。
具体例で考えよう
3月31日付で退職した人が任意継続を選ぶなら、資格喪失日である4月1日から20日以内、つまり4月20日までに申出をしなければなりません。扶養する家族が多い世帯では、国民健康保険より保険料が低くなることがあります。
試験対策ポイント
要件は❶資格喪失日の前日まで継続して2か月以上の当然被保険者期間❷資格喪失の日から20日以内の申出。期間は2年間、保険料は全額本人負担でその月の10日まで。傷病手当金・出産手当金は支給されない。保険料の未納による喪失は翌日、当然被保険者となったときはその日
関連法令
健康保険法3条4項、37条、38条、99条、102条、156条、161条、165条
関連用語
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