ひとことで言うと
大企業や同業種の企業グループが自前で設立する健康保険の保険者です。規約で独自のルールを決められる代わりに、設立にも解散にも細かい要件がつきます。
解説
健康保険組合とは、適用事業所の事業主が厚生労働大臣の認可を受けて設立する法人であり、健康保険の保険者のひとつです。単独で設立する場合は常時700人以上、複数の企業が共同で設立する場合は合算して常時3,000人以上の被保険者が必要で、あわせて被保険者の2分の1以上の同意を得て規約を作ることが求められます。
くわしく解説
組合の内部ルールは規約に書かれます。保険料率、事業主の負担割合を増やすかどうか、付加給付を行うかどうかといった、その組合ならではの特色はすべてここで決まります。
意思決定機関は組合会です。組合会議員の定数の半数は、設立事業所の事業主が、設立事業所の事業主及びそこに使用される者のうちから選定し、残る半数は被保険者である組合員が互選します。役員は理事と監事で、任期は3年を超えない範囲内で規約が定めます。理事長は、事業主が選定した組合会議員である理事のうちから、理事が選挙して決めます。
組合の形を変えるときの要件は場面で異なります。
・合併又は分割 … 組合会議員の定数の4分の3以上の議決+厚生労働大臣の認可
・設立事業所の増減 … 当該事業所の事業主の全部の同意+その事業所の被保険者の2分の1以上の同意
解散事由は、組合会議員の定数の4分の3以上の議決、事業の継続の不能、厚生労働大臣による解散の命令の3つです。前2つには大臣の認可が必要です。そして解散により消滅した組合の権利義務を承継するのは全国健康保険協会です。加入者が無保険になることはありません。
監督面の数字も協会と食い違います。予算は年度開始前に厚生労働大臣へ届け出ればよく(協会は認可)、事業及び決算に関する報告書は毎年度終了後6か月以内、毎月の事業状況は翌月20日までに報告します(協会は翌月末日まで)。
具体例で考えよう
従業員3,000人の電機メーカーが単独で組合を設立し、規約で「自己負担が月2万円を超えたら組合が補填する」という付加給付を用意する、といった運用ができます。協会けんぽに同じ上乗せを求めることはできません。
試験対策ポイント
設立は単独で常時700人以上、共同で常時3,000人以上+被保険者の2分の1以上の同意+大臣の認可。合併・分割は組合会議員の定数の4分の3以上の議決。解散した組合の権利義務は全国健康保険協会が承継する。毎月の事業状況の報告は翌月20日まで
関連法令
健康保険法8条、11条、12条、16条、17条、24条、26条
関連用語
「健康保険法」の他の用語
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