ひとことで言うと
妊娠中の女性と産後1年を経過しない女性のことです。請求すれば時間外労働・休日労働・深夜業が免除されます。
解説
妊産婦とは、妊娠中の女性(妊婦)及び産後1年を経過しない女性(産婦)をいいます。妊産婦が請求した場合、使用者は時間外労働・休日労働・深夜業をさせてはならず、変形労働時間制の下でも法定労働時間を超えて労働させることができません。
くわしく解説
妊産婦に対する保護規定は、「本人が請求した場合」に発動するものが中心です。
使用者は、妊産婦が請求した場合には、時間外労働・休日労働・深夜業をさせてはなりません。また、妊産婦が請求した場合には、変形労働時間制(フレックスタイム制を除く)の下であっても、1日又は1週間の法定労働時間を超えて労働させることはできません。
どの制限も「請求した場合」が要件です。試験では「すべての妊産婦について時間外労働等をさせてはならない」という誤りの選択肢が出題されたことがあります。請求していない妊産婦には、時間外・休日・深夜業をさせることができます。
応用論点が、妊産婦が管理監督者など労働時間・休憩・休日の適用除外者である場合です。この場合、そもそも時間外労働や休日労働という概念が存在しないため、時間外・休日労働の制限は働きません。しかし深夜業の規定は適用除外の対象外なので、管理監督者の妊産婦でも、請求すれば深夜業をさせてはなりません。
対象者の範囲にも注意が必要です。軽易な業務への転換を請求できるのは妊娠中の女性(妊婦)だけで、産後1年を経過しない女性(産婦)は対象外です。「妊産婦が請求した場合」と広げた誤りの選択肢が作られやすいところです。
具体例で考えよう
経理課で働く妊娠中の従業員が請求すれば、残業も休日出勤も深夜勤務も命じられません。営業部長(管理監督者)が妊娠した場合、残業の概念自体がありませんが、請求すれば深夜業だけは免除されます。
試験対策ポイント
妊産婦=妊娠中の女性及び産後1年を経過しない女性。時間外・休日・深夜業の禁止はいずれも請求が要件で、請求がなければさせることができる。変形労働時間制(フレックス除く)下でも請求により法定労働時間超えは不可。管理監督者等の妊産婦は時間外・休日の制限は及ばないが請求により深夜業は不可。軽易業務転換の対象は妊婦のみ
関連法令
労働基準法64条の3・66条
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