ひとことで言うと
入院中に出る食事の費用を支える現物給付です。被保険者が負担するのは、原則1食510円の食事療養標準負担額だけです。
解説
入院時食事療養費とは、特定長期入院被保険者以外の被保険者が、病院又は診療所のうち自己の選定するものから、入院たる療養の給付と併せて受けた食事療養に要した費用について支給される現物給付をいいます。被保険者は食事療養標準負担額を負担し、残りは保険者が負担します。
くわしく解説
食事療養標準負担額は、1日あたりではなく1食あたりで計算します。
・原則(減額対象者以外の者) … 1食につき510円
・低所得者Ⅱ及びⅠのいずれにも該当しない小児慢性特定疾病児童等又は指定難病患者 … 1食につき300円
・低所得者Ⅱで、減額申請を行った月以前の12月以内の入院日数が90日以下の者 … 1食につき240円
・低所得者Ⅱで、同じ入院日数が90日を超える者 … 1食につき190円
・低所得者Ⅰ(特に低所得者である70歳以上の者に限る) … 1食につき110円
1日3食であれば、原則の場合の負担は1,530円になります。
重要なのは高額療養費との関係です。高額療養費の対象となる一部負担金等の額には、食事療養に係る負担額及び生活療養に係る負担額は含まれません。どれだけ長く入院しても、食事代は最後まで自己負担として残ります。食事は入院していなくてもかかる費用であり、自宅にいれば自分で払うのが当然だからです。
対象から外れるのが特定長期入院被保険者、すなわち療養病床に入院する65歳到達月の翌月以後の被保険者です。この人たちは入院時生活療養費のほうの対象になります。
なお、被扶養者が入院して食事の提供を受けた場合、支給される給付の名称は入院時食事療養費ではなく家族療養費です。被扶養者側の給付は家族療養費に一本化されています。
具体例で考えよう
一般的な所得の被保険者が10日間入院して1日3食を受けた場合、食事の自己負担は510円×3食×10日で15,300円になります。この額は高額療養費の計算には含まれません。
試験対策ポイント
入院時食事療養費の対象は特定長期入院被保険者以外の被保険者。食事療養標準負担額は原則1食510円、低所得者Ⅱは240円(12月以内の入院日数90日超なら190円)、低所得者Ⅰは110円。食事療養の負担額は高額療養費の対象に含まれない
関連法令
健康保険法85条
関連用語
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