労働契約申込みみなし制度
ろうどうけいやくもうしこみみなしせいど
ひとことで言うと
違法な派遣受入れをすると、派遣先が労働契約を申し込んだものとみなされます。
解説
労働契約申込みみなし制度とは、派遣先が所定の違法な派遣受入れを行った場合に、その違法行為を行った時点で、その時点における当該派遣労働者に係る労働条件と同一の労働条件を内容とする労働契約の申込みをしたものとみなされる制度をいいます。
くわしく解説
効果として、派遣先が労働契約の申込みをしたものとみなされます。派遣労働者がこれを承諾すれば、派遣先との間に直接の労働契約が成立します。期間制限違反や禁止業務への派遣といった違反に対する、最も重い民事上の効果です。
免れるための要件は厳しく設定されています。次の2つを両方満たしたときだけ、みなしの適用がありません。
・その行為が違法であることを知らなかったこと
・知らなかったことについて過失がなかったこと
知らなければよいのではなく、知らなかったことに過失がなかったことまで必要です。派遣法の知識がなかった、という言い訳は通りません。
「その時点における当該派遣労働者に係る労働条件と同一の労働条件」という点も重要です。派遣先の正社員と同じ条件になるのではなく、派遣元との間の労働条件がそのまま引き継がれます。
派遣先にはこのほか体制面の義務もあります。
・派遣先責任者 … 派遣就業に関し一定の事項を行わせるため選任しなければならない
・派遣先管理台帳 … 作成し、派遣労働者ごとに派遣就業した日ごとの始業し及び終業した時刻、休憩した時間等を記載し、3年間保存しなければならない
どちらにも同じ例外があります。派遣労働者数と自社労働者数の合計が5人を超えないときは、派遣先責任者の選任も派遣先管理台帳の作成及び記載も不要です。
派遣禁止業務も押さえておきます。港湾運送業務、建設業務、警備業務、一定の医療関係業務の4つで、医療関係業務は産前産後休業等の代替要員やへき地の医療の場合には認められます。
具体例で考えよう
期間制限を超えて派遣を受け入れ続けた会社は、その時点で同じ労働条件の労働契約を申し込んだものとみなされます。
試験対策ポイント
派遣先が違法な派遣受入れを行った場合、その行為が違法であることを知らず、かつ知らなかったことについて過失がなかったときを除き、違法行為を行った時点で同一の労働条件を内容とする労働契約の申込みをしたものとみなされる。派遣先管理台帳は3年間保存し、派遣労働者数と自社労働者数の合計が5人を超えないときは派遣先責任者の選任も台帳の作成も不要
関連法令
労働者派遣法40条の6、41条、42条
この用語がわかる図解
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