ひとことで言うと
業務上の負傷・疾病について、使用者に過失がなくても補償させる制度です。この無過失責任の考え方が労災保険制度の原点になっています。
解説
災害補償とは、労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかった場合に、使用者が過失の有無を問わず負う補償責任をいいます。療養補償・休業補償・障害補償・遺族補償・葬祭料・打切補償・分割補償の7種類があり、多くは労災保険の給付が実際の支払いを担っています。
くわしく解説
労働現場で災害が起きた場合、民法の原則では、労働者側が使用者の故意または過失を立証しなければ賠償を求められません。労働基準法はこの原則を修正し、使用者に過失があろうとなかろうと災害補償の責任を負わせています。これを無過失責任といいます。
災害補償は全部で7種類です。
・療養補償
・休業補償
・障害補償
・遺族補償
・葬祭料
・打切補償
・分割補償
このうち療養補償から葬祭料までの5つは、労災保険の業務災害に関する保険給付へとつながっていきます。実際の支払いは労災保険が肩代わりする構造になっているためです。
打切補償は、解雇制限の例外として登場する重要な論点です。業務上傷病の療養のために休業する期間は解雇が禁止されますが、療養開始後3年を経過し、使用者が平均賃金の1,200日分の打切補償を支払う場合には解雇できます。このパターンでは労働基準監督署長の認定は不要です(天災事変等による解雇制限の解除には認定が必要)。
災害補償を受ける権利は、譲渡し、又は差し押さえることができません。労働者本人と遺族の生活を守るための給付だからです。
具体例で考えよう
町工場でプレス機に手を挟まれてけがをした従業員は、社長に過失がなかったとしても労基法上の災害補償を受ける権利があります。実際の給付は労災保険から支払われる、という関係です。
試験対策ポイント
使用者の過失の有無を問わない無過失責任。種類は療養補償・休業補償・障害補償・遺族補償・葬祭料・打切補償・分割補償の7つで、うち5つは労災保険の業務災害給付につながる。打切補償は療養開始後3年経過+平均賃金1,200日分で、解雇制限の例外となり署長の認定は不要
関連法令
労働基準法75条〜88条
関連用語
「労働基準法」の他の用語
独学で社労士合格を目指すなら
独学でも合格をつかみ取れる!
動画・テキスト・過去問・図解まですべて網羅!
予備校代の1/10以下で、独学の不安をまるごと解決できます

無料登録後、アカウントページからかんたんにプレミアムへ切り替えられるよ。解説動画・テキストPDF・過去問演習まで全機能が使い放題になるの!
全10科目の解説動画が見放題!連続再生・科目別・ブックマーク再生でスキマ時間に効率よく学べます。プレミアム限定
択一式・選択式の年度別/科目別演習が無制限!何度も解きなおせます。マイページで苦手管理もばっちり。プレミアム限定
節ごとの解説動画とテキストPDFで、通勤中もオフラインで復習できる。図解つきでイメージが残る。プレミアム限定
科目別テキストPDFダウンロード可能!ダウンロード後は半永久的に利用可能で、印刷して好きな使い方で学べます。プレミアム限定