ひとことで言うと
社会復帰促進等事業の一環として、保険給付に上乗せして支給されるお金です。保険給付ではないため、譲渡・担保・差押えが可能という違いがあります。
解説
特別支給金とは、社会復帰促進等事業のうち被災労働者等援護事業として、保険給付に加算して支給されるものをいいます。一般の特別支給金とボーナス特別支給金の2系統があり、いずれも申請に基づいて支給されます。保険給付ではないため、保険給付にある各種の規定が適用されません。
くわしく解説
一般の特別支給金は4種類です。
・休業特別支給金 … 賃金を受けない日の第4日目から、休業1日につき給付基礎日額の100分の20。休業補償給付の60%と合わせて通常の給与水準の80%になります
・傷病特別支給金 … 第1級114万円/第2級107万円/第3級100万円の定額一時金
・障害特別支給金 … 第1級342万円から第14級8万円までの定額一時金
・遺族特別支給金 … 300万円の一時金。若年支給停止対象者でも申請できます
ボーナス特別支給金は算定基礎日額を用い、日数はベースとなる保険給付と完全に一致します。傷病特別年金・障害特別年金・障害特別一時金・遺族特別年金・遺族特別一時金・障害特別年金差額一時金があります。なお、障害特別年金と遺族特別年金には前払一時金の制度がありません。
特別支給金が設けられていない保険給付は4つです。療養補償給付(療養給付)、介護補償給付(介護給付)、葬祭料(葬祭給付)、二次健康診断等給付で、いずれも実費に近い性格の給付です。
保険給付との違いも重要です。保険給付には譲渡・担保供与・差押えの禁止規定がありますが、特別支給金にはそうした規定がなく、譲渡等が可能です。さらに、不正受給者からの費用徴収、事業主からの費用徴収、社会保険との併給調整、第三者行為災害による求償・控除、民事損害賠償との調整のいずれについても、特別支給金には規定自体が存在しません。
具体例で考えよう
第三者行為災害で加害者から損害賠償を受けた場合、労災保険の保険給付は控除の対象になりますが、休業特別支給金は控除されません。特別支給金が保険給付ではないためです。
試験対策ポイント
休業特別支給金は給付基礎日額の100分の20(算定基礎日額ではない)。傷病114/107/100万円、障害342万〜8万円、遺族300万円。特別支給金がないのは療養・介護・葬祭料・二次健康診断等給付の4つ。譲渡・担保・差押えが可能で、費用徴収・併給調整・求償控除・民事損害賠償との調整の規定も存在しない
関連法令
労働者災害補償保険法29条、労働者災害補償保険特別支給金支給規則2条から11条
関連用語
「労働者災害補償保険法」の他の用語
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