ひとことで言うと
小規模な有期事業をまとめて1つの保険関係として扱う制度です。一括されると継続事業と同様に年度更新の手続がとれるようになります。
解説
有期事業の一括とは、事業主が同一人である2以上の小規模な有期事業について、労災保険に係る保険関係を1つにまとめて処理する制度をいいます。要件を満たせば厚生労働大臣の認可を要せず法律上当然に一括されます。
くわしく解説
一括されるためには、次の要件をいずれも満たす必要があります。
・事業主が同一人であること
・それぞれの事業が有期事業であること
・概算保険料の額が160万円未満であり、かつ、建設の事業は請負金額が1億8千万円未満、立木の伐採の事業は素材の見込生産量が1,000立方メートル未満であること
・それぞれの事業が、他のいずれかの事業の全部又は一部と同時に行われること
・労災保険に係る保険関係が成立している建設の事業又は立木の伐採の事業であり、事業の種類を同じくし、労働保険料の納付の事務が一括事務所で取り扱われること
規模の要件に労働者数の要件は規定されていません。試験では「常態として30人未満」などの人数要件を加えた誤りの選択肢が出題されたことがあります。
一括の効果は、労働保険料の納付の事務が一括して行われるだけでなく、継続事業と同様に年度更新の手続がとれるようになることです。
手続としては一括有期事業報告書を、次の保険年度の6月1日から起算して40日以内、又は保険関係が消滅した日から起算して50日以内に、所轄都道府県労働局歳入徴収官に提出します。
一括されるのは労災保険のみです。また、雇用保険の被保険者に関する事務、労災保険及び雇用保険の給付に関する事務、印紙保険料の納付に関する事務は一括されず、それぞれの事業ごとに行います。
なお、当初独立の有期事業として保険関係が成立した事業は、その後に規模が縮小しても一括の対象にはなりません。
具体例で考えよう
同じ建設会社が同時期に進めている複数の小規模な内装工事は、要件を満たせばまとめて1つの保険関係として扱われ、年1回の年度更新で精算できます。
試験対策ポイント
有期事業の一括は概算保険料160万円未満かつ建設は請負金額1億8千万円未満・立木は1,000立方メートル未満が規模要件で、労働者数の要件はない。厚生労働大臣の認可は不要。一括されるのは労災保険のみで、効果は年度更新の手続がとれるようになること
関連法令
労働保険徴収法7条、労働保険徴収法施行規則6条
関連用語
「労働保険徴収法」の他の用語
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