ひとことで言うと
健康保険組合が規約で定めて行う上乗せの給付です。協会けんぽにはこの制度がありません。
解説
付加給付とは、保険者が健康保険組合である場合において、健康保険法で定める法定給付と併せて、規約で定めるところにより行うことができるその他の給付をいいます。全国健康保険協会には付加給付の定めがなく、行うことはできません。
くわしく解説
健康保険組合は、企業や同業種のグループが自前で設立する保険者であり、内部ルールを規約で定めます。付加給付はその規約に書かれる、その組合ならではの上乗せです。自己負担が一定額を超えた分を組合が補填する、法定給付に一定額を加算する、といった内容が典型です。
試験では「全国健康保険協会は、保険給付に併せて、規約で定めるところにより、付加給付を行うことができる」という誤りの選択肢が出題されたことがあります。協会にはそもそも規約という制度がない点からも判断できます。
付加給付と並んで、健康保険組合だけに認められている取扱いがもうひとつあります。保険料の負担割合です。被保険者及び事業主はそれぞれ保険料額の2分の1を負担するのが原則ですが、健康保険組合は規約で定めるところにより、事業主の負担すべき一般保険料額又は介護保険料額の負担の割合を増加することができます。協会にこのような規定はありません。
さらに、任意継続被保険者の標準報酬月額についても組合には特例があります。原則は資格喪失時の標準報酬月額と全被保険者の平均額のいずれか少ない額ですが、組合は規約により、平均額を超え喪失時の額以下の範囲内で標準報酬月額を設定できます。
「規約で定めるところにより」という言い回しが出てきたら健康保険組合の話だ、と考えると整理しやすくなります。
具体例で考えよう
ある健康保険組合が「自己負担が月2万円を超えたら組合が補填する」という付加給付を規約に定めることは可能です。協会けんぽに同じ上乗せを求めることはできません。
試験対策ポイント
付加給付を行えるのは健康保険組合のみで、規約で定めるところにより行う。全国健康保険協会に付加給付の定めはない。組合は規約により事業主の保険料負担割合を増加させることもできる
関連法令
健康保険法53条、162条
関連用語
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