ひとことで言うと
強制適用にならない事業所が、厚生労働大臣の認可を受けて健康保険に入ったものです。加入は2分の1以上、脱退は4分の3以上の同意が要ります。
解説
任意適用事業所とは、強制適用事業所とならない事業所が、厚生労働大臣の認可を受けて健康保険に加入し、適用事業所となったものをいいます。対象となるのは、法定17業種であって常時5人未満の従業員を使用する個人経営の事業所と、法定17業種以外の個人経営の事業所です。
くわしく解説
加入の手続は、事業主が、被保険者となるべき労働者の2分の1以上の同意を得て、厚生労働大臣に申請し、認可を受けるという流れです。事業主が単独で決められるものではなく、そこで働く人たちの意思が必要になります。
一方、任意適用事業所から脱退する(認可の取消しを受ける)場合には、被保険者の4分の3以上の同意が必要で、あわせて厚生労働大臣の認可を受けなければなりません。加入は2分の1、脱退は4分の3と、抜けるほうが重い要件になっている点が出題ポイントです。いったん保障の枠に入った人たちを外すのだから、より強い合意を求めるという考え方です。
認可を受けて適用事業所となった以上、その事業所に使用される人は、加入に同意しなかった人も含めて被保険者になります。同意しなかったから自分だけ入らない、という選択はできません。
なお、同じ「任意」でも、労働保険徴収法の暫定任意適用事業とは制度の作りが異なります。徴収法では労災保険と雇用保険で加入・脱退の同意割合が入れ替わるので、科目をまたいで数字を並べて確認しておくと混乱を防げます。
具体例で考えよう
従業員3人の個人経営の製材所で2人が加入に賛成すれば2分の1以上の同意を満たすので、事業主が申請して認可を受ければ任意適用事業所になります。あとから脱退したくなったときは、3人全員(4分の3以上)の同意が必要になります。
試験対策ポイント
任意適用の認可申請には被保険者となるべき労働者の2分の1以上の同意が必要。脱退には被保険者の4分の3以上の同意が必要で、いずれも厚生労働大臣の認可を要する。同意しなかった者も被保険者となる
関連法令
健康保険法31条、33条
関連用語
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