離婚時みなし被保険者期間
りこんじみなしひほけんしゃきかん
ひとことで言うと
離婚分割で標準報酬の改定を受けた側に生じる期間です。年金額には効きますが要件の判定には使えません。
解説
離婚時みなし被保険者期間とは、離婚時の合意分割によって標準報酬の改定又は決定が行われた結果、第2号改定者について生じる被保険者期間とみなされる期間をいいます。3号分割による同様の期間は被扶養配偶者みなし被保険者期間と呼ばれます。
くわしく解説
分割を受けた側は、分割された標準報酬をもとに年金額が計算されるようになります。その計算の基礎となる期間が、みなし被保険者期間です。もともと被保険者ではなかった期間についても、被保険者期間があったものとして扱われます。
ただし使い道には制限があります。次の判定には算入されません。
・60歳台前半の老齢厚生年金の支給要件である1年以上の被保険者期間
・60歳台前半の老齢厚生年金の定額部分の額の計算における被保険者期間の月数
・加給年金額の加算要件である240月以上の被保険者期間
・長期加入者の特例における44年以上の被保険者期間
つまり、分割で得た期間は年金額(報酬比例部分)には効きますが、支給開始を早めたり加算を付けたりする判定には使えないということです。分割によって支給開始が早まるわけではありません。
合意分割と3号分割の違いも押さえておきます。
・合意分割 … 当事者の合意(調わないときは家庭裁判所が定める)が必要。按分割合は分割前の第2号改定者の持分を超え2分の1以下
・3号分割 … 合意は不要で、一方の請求だけでできる。割合は2分の1で固定。対象は平成20年4月以後の第3号被保険者期間
どちらも請求期限は離婚等をしたときから2年です。
障害厚生年金との関係にも違いがあります。合意分割では第1号改定者が障害厚生年金の受給権者であっても分割の請求ができますが、3号分割では障害厚生年金の額の計算の基礎となる期間に係る被保険者期間は分割の対象になりません。
具体例で考えよう
離婚分割で20年分の標準報酬を受け取った人でも、その期間は加給年金額の240月の判定には数えられません。
試験対策ポイント
離婚時みなし被保険者期間(3号分割では被扶養配偶者みなし被保険者期間)は年金額には反映されるが、60歳台前半の1年要件・定額部分の月数・加給年金額の240月・長期加入者の44年の判定には算入されない。請求期限は離婚等をしたときから2年
関連法令
厚生年金保険法78条の2、78条の11、78条の14
関連用語
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