ひとことで言うと
60歳台前半の老齢厚生年金の1階にあたる部分です。月数に上限があるのが報酬比例部分との違いです。
解説
定額部分とは、60歳台前半の老齢厚生年金のうち、報酬の水準にかかわらず被保険者期間の月数に応じて定額で計算される部分をいいます。65歳以後の老齢基礎年金に相当する位置づけです。
くわしく解説
計算式は次のとおりです。
1,628円 × 改定率 × 被保険者期間の月数
報酬比例部分との違いが2点あります。
・被保険者期間の月数に生年月日に応じた上限がある(昭和21年4月2日以後生まれは480月)
・計算に用いるのは再評価率ではなく改定率
報酬比例部分の月数には上限がないため、長く働くほど報酬比例部分だけが増えていくことになります。
定額部分が支給されるのは限られた場合だけです。支給開始年齢の引上げが進んだ結果、原則として報酬比例部分のみが支給されます。次の3つの特例のいずれかに該当すると定額部分も支給されます。
・障害者の特例 … 被保険者でなく、障害等級3級以上に該当すること
・長期加入者の特例 … 被保険者期間が44年以上あること
・坑内員・船員の特例 … 坑内員たる被保険者であった期間と船員たる被保険者であった期間を合算して15年以上あること
65歳になると定額部分はなくなります。代わりに老齢基礎年金が支給されますが、老齢基礎年金の額は定額部分より低くなることがあります。その差額の一部を埋めるのが経過的加算です。
引上げのスケジュールは2段階でした。まず定額部分を1歳ずつ引き上げ、それが完了してから報酬比例部分を1歳ずつ引き上げるという順序です。
具体例で考えよう
44年以上勤めた人が62歳で退職した場合、報酬比例部分だけでなく定額部分も支給されます。
試験対策ポイント
定額部分の額は1,628円×改定率×被保険者期間の月数。月数には生年月日に応じた上限があり昭和21年4月2日以後生まれは480月。報酬比例部分の月数には上限がない。障害者の特例・長期加入者の特例(44年以上)・坑内員船員の特例(15年以上)のいずれかに該当すると定額部分も支給される
関連法令
厚生年金保険法附則9条の2、9条の3、9条の4
関連用語
「厚生年金保険法」の他の用語
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