ひとことで言うと
現役時代の報酬に比例して決まる2階部分です。老齢・障害・遺族のすべての計算の土台になります。
解説
報酬比例部分とは、被保険者であった期間の報酬の水準に比例して計算される年金額の部分をいいます。老齢厚生年金・障害厚生年金・遺族厚生年金のいずれもこの計算式を土台としています。
くわしく解説
計算式は次のとおりです。
平均標準報酬額 × 5.481/1,000 × 被保険者期間の月数
総報酬制が導入された平成15年4月より前の期間については、平均標準報酬月額に1,000分の7.125を乗じます。賞与が計算に入らない分、乗率が高く設定されているという関係です。
給付の種類によって扱いが変わる点が重要です。
・老齢厚生年金 … 昭和21年4月1日以前生まれの者について給付乗率の読み替えがある。300月みなしはない
・障害厚生年金 … 給付乗率は定率で読み替えなし。被保険者期間の月数が300に満たないときは300月とみなす
・遺族厚生年金の短期要件 … 定率で300月みなしあり。額は4分の3
・遺族厚生年金の長期要件 … 読み替えあり、実際の月数。額は4分の3
被保険者期間の月数に上限がない点も特徴です。定額部分には生年月日に応じた上限(昭和21年4月2日以後生まれは480月)がありますが、報酬比例部分は長く働いた分だけ増えます。
受給権を取得した月以後の被保険者期間は、いったん年金額の計算の基礎から除かれます。被保険者資格を喪失してから月数が改定される仕組みで、これを退職時改定といいます。
65歳以上の者については、在職中であっても被保険者期間の月数の改定が定時に行われます。これを在職定時改定といい、60歳台前半の老齢厚生年金には適用されません。
具体例で考えよう
平均標準報酬額30万円で40年勤めた人の報酬比例部分は、30万円×5.481÷1,000×480=約79万円になります。
試験対策ポイント
報酬比例部分は平均標準報酬額×5.481/1,000×被保険者期間の月数。総報酬制導入前は平均標準報酬月額×7.125/1,000。老齢厚生年金と遺族厚生年金の長期要件には生年月日による読み替えがあり、障害厚生年金と遺族厚生年金の短期要件は定率で300月みなしがある。月数に上限はない
関連法令
厚生年金保険法43条、附則9条の2、17条の4
関連用語
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