ひとことで言うと
始業時刻と終業時刻を労働者が自分で決められる制度です。清算期間は最長3か月で、1か月を超える場合は月ごとの週平均50時間という歯止めがかかります。
解説
フレックスタイム制とは、清算期間中の総労働時間を定めたうえで、始業及び終業の時刻を労働者の決定にゆだねる制度をいいます。就業規則その他これに準ずるものの定めと労使協定の両方が必要で、清算期間は3か月以内です。
くわしく解説
フレックスタイム制は、始業時刻と終業時刻の両方を労働者が自ら決定できる制度です。採用するには2つの手続が必要です。
・就業規則その他これに準ずるものに、始業・終業時刻を労働者の決定にゆだねる旨を定める
・労使協定で、清算期間(3か月以内に限る)中の総労働時間などを定める
総労働時間は、清算期間を平均して週の労働時間が法定労働時間(原則40時間・特例44時間)を超えない範囲で設定します。
清算期間が1か月を超える場合には、追加のルールが2つかかります。
・労使協定を労働基準監督署長に届け出る(1か月以内なら届出不要)
・月ごとに見た週平均の労働時間を50時間以内にする(過重労働防止のため、最も忙しい月でも週平均50時間が上限)
時間外労働の数え方は清算期間の長さで変わります。1か月以内なら、法定労働時間の総枠(週法定労働時間×清算期間の日数÷7)を超えた時間です。1か月超3か月以内なら、①月ごとの週平均50時間を超えた時間と、②総枠を超えた時間(①を除く)の合計になります。
①については、清算期間の途中であっても、その月に対応する賃金支払日に割増賃金を支払う必要があります。清算期間の終わりまで精算を待つことはできません。
なお、フレックスで36協定を結ぶときは「1日」についての延長時間を協定する必要がなく、1か月・1年について協定すれば足ります。始業・終業を労働者が決める制度である以上、1日単位で枠をはめる意味が乏しいためです。
具体例で考えよう
IT企業で清算期間2か月のフレックスを導入した場合、繁忙の1か月目に週平均52時間働いたエンジニアには、50時間を超えた分がその月の給料日に割増賃金として支払われます。
試験対策ポイント
就業規則等の定め+労使協定が要件で、清算期間は3か月以内。清算期間が1か月超なら署長への届出と月ごと週平均50時間以内の制限がかかる。週平均50時間超は清算期間の途中でも当該月の賃金支払日に割増賃金を支払う。36協定は1日について協定不要で1か月・1年で足りる
関連法令
労働基準法32条の3
関連用語
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